★2008下半期・BLコミックベスト10
恒例のひとりあそびですv
…わー。なんか偏ってるなあ…(笑。好き作家を複数作選んでしまうのは、もはやいつものことにしても…あんまり新しい作家さん読まなかったのかなあ、と反省。でも大和名瀬が面白くて/あたし好みだと、なんだか安心できます。
来年からは、半期ではなくて通年で考えようかなあとも思ってます。でもそうすると、更に特定作家に偏るかもしれないですね。
再刊作品も入れてますが、寿たらこ『GARDEN』本仁戻『サンビカ』ははずしてます。初出の雑誌があんまりBLではないのと、どっちもあたしのなかで殿堂入りしてしまう作品集なので、他の本とおんなじ枠内で評価できそうにないからです。どっちも普遍的に大好きな作品集なのです。
上半期はこちら、小説版は夜にupする予定です。
2008年12月30日
『b-Boy Phoenix 15』
執事特集。8割本仁戻のため、1.5割円陣闇丸のために購入。
本仁戻の華族×ドイツ人執事が…すげえ。耽美だ…!!ガチな耽美さだ。なんかこういうの久々なのでは。
円陣闇丸は、微妙に執事をはずしてるけど、やはりこの人の漫画好きだなあ。
池玲文はなんかあんまり絵があれなのだが、面白かった。
剣解も面白いけど、あんまりハッピーでなくてかわいそう。
天城れのは、最近ますますライトになっているような気も。前からだっけか。
ていうか、次回は変態特集て…またダイレクトな特集を…。
執筆陣があんまし好みではないのだけれど…。
ユキムラ『落ちぶれ紳士に愛の唄』
ユキムラのコミクスは結構買っていなかったのだなあ、と。
菓子職人×デパートづとめ。
デパートで催事担当したいリーマンが、なんか年下でマイペースな菓子職人になりたい青年と出会ってなんか惹かれるんですがパリに行くとかゆうので勝手に傷ついて傷つけてさよなら、数年後に新進のパティシエになってた青年にスイーツフェアに出てくださいとお願いするのです。
ユキムラっぽい、現代が舞台なのになんだかふわふわファンタジックなふんいき、な気がしました。リーマンのエゴとか、再開後の傷ついたパティシエの対応とか、いたいたしくってよいです。
2008年12月29日
桜城やや『ねえ、先生?』
生徒×先生で、生徒は元カノの弟。先生はゲイを自覚して女性とは無理でしたので。
王道系のお話で、この作者らしい年下がんばるわんこ攻めと、困った顔の大人受けだったので、安心して読める感じ。特筆することはないけれど、確かなクオリティの生徒×先生というか…(笑
2008年12月27日
亜樹良のりかず『ハート・ストリングス』
ヤクザ×ホスト。
道でチンピラにからまれたときに知り合ったヤクザが店に来て云々。
わりとよくあるホストものか。安心して読める感じ。
この作者のコミクス買うの初めてだったかな。男らしい受けがよいですよね。攻めはちょっと顔怖すぎる時あるけど…あとがき読んでて気づいたのは、イケメン×イケメンというCPの場合、攻めを受けよりさらに男らしくしようとして顔が怖くなりがちなのかな、と思った。
あとカラーの色づかいがいまいちというか、攻めの肌の色が微妙な時があるような。
2008年12月26日
中村明日美子『同級生』
そうはいいつつも、これもやっぱりいろんなとこで評価されてて気になってたのと、あと書店で少し読んだらそこそこ面白そうだったのとで、購入。
合唱の練習中に口パクしてた優等生メガネは、実は黒板がみえなくて楽譜もよめなかったのだそうで、バンドマンのチャラ男は歌を教えてあげるとかつい口がすべってしまい云々。
王道というよりはややありきたりか。
チャラ男はかわいいけど、キャラとして特筆すべきことはないかなあ。
黒髪メガネはきれいでいいのだけれど、やや心理描写が物足りない。チャラ男への気持ち、特にそのゆれうごきなんかはこういう作風ならもっと読者につたわるように書くべきなんではなかろうか。
このメガネにかぎらず、いろんな要因で動いたり動かされたりしていく心情とその描写って、青春ドラマのキモだと思うけど、そういうのがなんかものたりない。せっかく漫画なのだから、ネーム・絵・雰囲気全部つかって心情を評言して欲しい、と思うんだけど、どれもがんばってはいるけど中途半端な感じ。別にはっきりと描かないこと自体はいいんだけど、どうもそもそもあんましいろんなことをきちんと伝える気がないテクストという気がするし、ひとりよがりな印象。
絵は、デッサンがかわってて面白いのだが、時々二次元でくずれたデッサンでなければありえん構図とかあって、面白いではすまないようなのもあった。あと目がきれいな円形ではなく、更に不定形なのが、個人的には好きではない。
須賀邦彦『紫紺の旗の下に』
絵が古いな…!なんか80年代ふうだ。表紙書き下ろしはサギだなあ(笑
三年生に一目惚れしたといって応援団にはいった長髪一年生は帰国子女で、実は小学校の同級生で、転校まぎわにキスうばわれた相手でして。
応援団だからって長髪切られちゃうのはもったいない。時代の問題か(笑
全般にお話も80年代ふうというか、正直あまり面白く感じられなかった…。
2008年12月21日
鬼嶋兵伍『ラブミッション@』
短編集。
表題作は恋愛未経験の少女漫画家に担当が疑似恋愛をさせようとするというあら?どこかで読んだかしら?
マスクしっぱなしのプロレスラーと付き人の話は、レスラーが受けなのでよかった?
ダメなプータローが少年に拾われて少年の父を攻めてしまう話は、少年がカッコよすぎる。
美形東北弁モデルの話はなんというか設定勝ちなのか勝ってるのかどうか。
親切で強くカコイイ幼なじみを拉致してまわしてしまう話はなんかドス黒い話を書きたかっただけという印象。
ゲイカップルの倦怠期の話は短いので特になにもなし。
全般に悪くはないけどものたりない感じで、連載ものを読んでみたいと思った。ていうか、そういえばもしかして麗人って連載ってあんましないのかな。
あと、絵がちょっと古い…のかな。
2008年12月18日
ユキムラ『Rush!』
野球の道をたたれて超不良高校に入ることになってしまったマジメガネ、不良少年に偶然勝ってしまったら、なんか俺を抱けとかいって迫られて云々。
不良少年受けはかわいいのだが、初恋の刷り込みはなんかいまいちというか、初恋へのこだわりばっかりな印象で、攻めのことほんとに好きという描写があんまり感じられなかった気がした。ちゃんと好きとは言ってはいるけど、言葉でも態度でもなく、漫画なのだから描写で示して欲しいというか。これは無茶な要求…ではないと思うのだが。つまりは作者の描写の仕方の問題なのだが。
攻めはメガネでいいし、ふつうに生活してるつもりなのに、不良少年に勝ってしまったと思われてるせいでめちゃくちゃ強いと勝手に勘違いされてくのがありがちだけど面白い。そういうクラスメイトとのエピソードとかはもっと多くてもよかった。
全体に、なんか面白くなりそうではあるものの物足りない感じで、もったいないなあという印象だった。
さいきんのユキムラは佐倉ハイジっぽくもあるのでは。
2008年12月17日
松本ミーコハウス『恋のまんなか』
初読作家さんです。
絵があんまりうまくない…。お話は高校生逃避行もの…って、これって一つのジャンルなのか?と、最近気づきました。結構多いよね。
逃避行なので、攻めも受けもかわいそう設定。
女子にはもてるチャラいかんじの攻め、母に逃げられた父はろくでないでめったに家に帰ってこなくて、アパートの家賃も滞納しててもうほんとだめかもしれないかんじです。
受けは学年一位で友達もいなくて、でもそれは勉強してないと父に逃げられた母がちょっとおかしくなってしまうからなのです。
そんな閉塞感のなか、受けにガン見されてた攻めが受けに無理矢理告白させたことで、攻めの気が向いたらもてあそぶという関係に。しだいに煮詰まるそれぞれの家庭を背景に、夏休みに逃避行。
結末はわりと簡単だったけれど、その簡単さを高校生のどうにもなんない軽さでくるんでいい感じにまとめてたと思う。数年後、は、安易だしお話としてはないほうがよかった気もするんだけど、でもそれでも個人的には、こういうお手軽なハピーエンドは、どんなにお手軽でもいいからあってくれたほうがうれしいと思ってしまいますよ。