池玲文『No.99:人間玩具』
表題作は前にアンソロで読んでいたのだけれど、コミクス収録早かったなあという印象。気のせいかもしれないけれど。でもとても好きなお話なのですv
両親を事故でなくして退屈なぼっちゃんのために執事が用意したのは、見世物小屋で羊男としてとらわれていたアルビノの少年。少年はぼっちゃんのおもちゃにされつつその孤独に気付き、孤独を癒しあう二人と傍観する執事がうんぬんかんぬん…ぼっちゃん、特に大人になったぼっちゃんも、そして執事もすごく素敵なのです。羊少年はあんまし内面描かれないけど、美しい存在。
あと大鷲様の義翼をつくるために仕えている少年たちの話も、アンソロで読んだなあ。身勝手で残酷でわがままな攻め少年が少年ぽくていいですね。これも受けの内面はよくわからない。
地下街に逃げてきたイケメンとおでぶちゃんの話…も、そういえばアンソロで読んでた!なんか読んだ話ばっかりだ!でもこれも好き~(笑、続編読みたい。
アラビアンな王と魔法使いの話も短いけど面白かった。
肉屋の話はなんだか藤崎竜みたいだった。
バスで一緒になるイケメンの生徒に恋をして、まじない屋でフェロモンをふりまくほくろを買う高校生の話は面白かった。
サド先生の時代物ぽいのはちょっと物足りなかった。
表題作と地下街の話のおまけがちょこっとあったのはよかったv
面白いけれど物足りない話が結構あるので、短編ではなくて連載ものまた描いてほしいなあ。