わたなべあじあ『百いろどうぐばこ』
ところで結局『ファインダーの熱情』通常の初回限定版も(へんな言い回し、笑)買った…なんかたいへんなことになってた!!!フェイロンだー!!!しかしフェイさまはうれしいけれど、3Pて…公式でこれって…(汗。すごいことするよなあ…
これは2月に読んでて、いろいろまとめようと思ってたらなんだかんだあって遅くなってしまってました。
で、すごく面白かった…!!!しかし、アマゾンのレビューみてると評判はイマイチなのかな?続きは出なさそうだなー…。
内容というか、世界設定については備忘をかねて下にまとめます。
梟が千足(器のほうの人間の、ヘタレぽいキャラの千足)のことをすきなのかどうかが気になった。禍津神の器だから愛しているだけで、人間の千足自身はべつにすきではないのかなー…。
とりあえず絵はとってもキレイ。よくわからん系の本編のあとに、二頭身キャラの補足説明があってわかりやすいしカワイイ。
あと、品がないのですが、「お道具」というのはえっちな意味なのかと思っていました…だってお道具屋=郭っていってるし…。お道具屋っていってるけど、お店なのかどうかもよくわからない。何らかの理由で成仏?できない、させられない魂をお道具にしてるらしいんだけど、なんで郭と表現されているのかな。もしかして、やっぱり本来的には「お道具」は誰かに使わせるものなのかなあ。
そんなわけで、よくわからないことも多いですが、設定読み解きめも。本編に出てくる内容プラス言語のもともとの意味についてもちょっとまぜてます。
・梟…お道具屋=郭の主人であり魂守であって、さまざまな迷える魂を「お道具」にして集めている。「お道具」は魂なので、とりあえず勾玉のかたちをとるけれど、いろいろな用途がある。梟は魂を救うことで、郭の調律をする(=天秤を水平に保つ)のがお仕事。この郭はたぶん秋津島=日本≒この世界(の、軸みたいなもの?)で、調律しきれなくなると、この世界は終わりを迎えてしまう。梟自身が天秤の軸、という言い方もされている。梟はもともとは黄泉の眷属であり、黄泉の国(=根の国底の国)に属する存在。
・千足(ちたる)…和菓子屋の次男。三本足の八咫烏=禍津神のうつわである人間。ふだんは禍津神は呪具(メガネ)で封じられている(=眼を閉じている)。根の国(=黄泉の国)に人柱的に埋められた神(国産みには祟り神が必要だから)である。この世界で魂が増えすぎて限界に達すると、天の高原が判断して千足が目覚め、この世界(秋津島=此岸)は終わり、次の岸をつくることになる。
・黒蜜…梟の式の猫。白蛇を式にしている…式が式をもってるのね(笑
・天城(天狐)の眷属…狐。天の高原(天津高原、高天原)の一族。梟の体を媒介(交合による)しないと、「こちら」の世界に干渉できない。(しかし狐は陰の性質なのに、梟にたいしては攻めだったな…)
・世界をつくるには、陰(魂守、魂たちの営みを支える黄泉の眷属=梟)、陽(祟り神、いつかすべてを輪廻に回帰させる存在=千足)をおいて、混沌の中に秩序をつくることが必要。そして、双方に干渉と監視をするもの(天の高原の眷属=天狐)が必要
・秋津島というのは、この世界であり現世のこと(本来は日本列島をさす名称)。ヒンズー神話でいえば、おそらく梟はヴィシュヌ(世界の調和をたもつ)、千足(烏)はシヴァ(世界を破壊する)、天城(狐)はブラフマー(世界を創造する)のような存在で、代替わりしていく存在らしい。