暮田マキネ 『つむぎくんのさきっぽ』
坊っちゃんと使用人の孫、坊っちゃんに甘えられるのはうれしいけど…な受け。
タイトルから想像できない感じのシリアスな話だった…。ちょっとキャラが多く、散漫だったかも。
坊っちゃんと使用人の孫、坊っちゃんに甘えられるのはうれしいけど…な受け。
タイトルから想像できない感じのシリアスな話だった…。ちょっとキャラが多く、散漫だったかも。
事故で幼くなってしまった兄を過保護に見守る弟に、兄は無邪気に彼女ができたとか報告してきて。
ベイカーベイカーパラドクスという言葉を初めて知った。過去が明かされたりしていくと結構重層的なお話になっていって、面白かった。しかし作者さんがあとがきで語りすぎないほうが余韻が残るのではという気はした。
終わり方が、微妙にメリーバッドエンドっぽいのは少々気になるので、もう少し後の後日談も読んでみたい。
就職に失敗して自分を変えたくてタトゥーを入れようとしたら、イケメン店員になつかれて。
受けが普通すぎてなんだかかえって感情移入しにくかった。攻めがかわいそう設定で、後半特にシリアスなんだけど、この作家さんはギャグ系のほうがいいかもと思った。
続編も面白い、まだ以下続刊なので続きが楽しみ。
イタチとか、最初はかわいくないのにお話が進むと事情がわかって愛着が湧いてかわいくなるのがかわいい。どの神使も人間の姿がわかる≒事情がわかる感じでもある。
Kindle Ultimated。
『犬も歩けば恋をする』シリーズ。以下、『犬も走れば恋をする』『犬も夢見て恋をする』『犬は毎秒恋をする』『犬も秘密の恋をする』、スピンオフCPメインの『恋心は猫をも濡らす』。
高校時代の同級生で、SM作家×院生CPと、スピンオフの院の先輩×SM作家の弟。
そこそこ楽しく読んだけど、正直お話は薄く、展開も行きあたりばったりな感じはあった。作家は妄想してばかりで、実際の小説についての話(どんな内容かとか、映像化の話は一応あってもそれは舞台を変えるためでしかなかったし)が広がらず、受けも院で何を勉強してるのかよくわからず、これだけ巻数があるのに毎回妄想と行き違いと仲直りな感じだった。
神使がやってくるお休み処の神社の宮司には、月替りで十二支が憑くので、神社が焼けてしまった猫の神使に憑かれた宮司が避難してくるものの、十二支と反発しあってしまっていて。
すごく面白かった!個々の設定や展開はそれほどオリジナリティを感じないのに、それらの積み重ねですごく斬新な感じになってる。
最初はキャラ多すぎ…と思ったけど、十二支にそれぞれスポットライトをあてていく十二ヶ月のお話なので、すんなり読めた。そしてとにかく神使というか動物がかわいい!
攻めは、憑く十二支のせいで毎月性格とかが少し変わるのがよかった。もっと変わっちゃってもいいと思った。亥→受けの従兄弟なので、亥が憑いた時にはいつも反発しあっている従兄弟にちょっと好意的になっちゃうとか萌える。猫が好きな理由もせつなくて、でもいい形で解決してよかった。攻めもそうなんだけど、受けも孤独でそれぞれ難儀な性格ではある。戌→猫も萌える。
Kindle Ultimated。
短編集。表題作は、乱暴だけど女子にモテる大学生を飲みの帰りに軽い気持ちで持ち帰ったら、なぜか彼女扱いされ始めたゲイのこの話。
痛々しいところが魅力な話が多く、面白かった。
彼女のもとを追い出されたヒモが、エグザイル系でテレビにも出る弁護士に拾われて。
これは面白かった。色黒ツーブロ受けなのに、いい奴(いい子ではない)だしカワイイ。弁護士として優秀なところも見たかったけど、テレビで受けちゃうのもいい。攻めもヒモだけどにくめない感じで、なんとかなりそうでよかった。
自分をめぐり争いが起きてばかりで恋すらままならないイケメンが、料理教室の先生が普通に扱ってくれるので好きになる。
かつて師匠の女性を寝取ったりして今はつつしんでいる先生が、イケメンをぜんぜんイケメンだと思っていないので、上述の辺りまではいいんだけど、後半は普通の男性同士のお話という感じでイケメン設定が全然活きてない感じで尻すぼみだった。
大学生の時に、条件だけのために友人ですらないイケメンとルームシェアをしていたけど、リーマンになり取引先として再開したらアパートの隣りに住んでたことがわかって。
なんかいろいろ無理がある話だなあという印象。大学生が学生課で賃貸物件を見てて条件が合いそうというだけで友人でもない相手とルームシェアとか、ルームシェアしてもほとんど顔を合わせず話もせずとか、そこがまず謎。受けはゲイだけど、再会後に交流して受けを好きになるイケメンも謎。