天城れの『息子がお世話になってます!』
表題作は、男やもめのエリートリーマンで、妻にまかせておけぬと幼稚園児の長男の親権をとったもののなかなか打ち解けてもらえず、かつ幼稚園の担任がガングロ金髪チャラ男でキーってなってたら実は意外といい先生で、なんか息子もお世話になってしまいまして、云々。
受けがエリート意識丸出しのモンスターペアレントっぷりで、アホでもあるのに、健気なとこもあるし、迷ったり悩んだりするのもかわいげがあるし、よい受けだった。
攻めの描写が、基本園児とわいわいやってるだけなのに、いい先生っぷりだけではなくて、受けの寂しさとかがんばりとかをちゃんと見抜いて好きになってる様子がちいさい描写からちゃんとわかって、これまた魅力あるいいキャラだった。
息子(本物の)はかわいいv素直でまっすぐそだってていいなあ。
この表題作は、息子(本物の)編もふくめて、もう少し長く読みたかったなー。
電波父と息子の担任の話は、攻めが電波すぎてついていけなかった。いいひとっぽいので、もう少し息子ちゃんとかまったりとか魅力書いてほしかったかも。
かわいいクラスメイトの執事になりたくて、仲の悪い陰険メガネと競いあう話は、まあわりとふつう。
正直なところこの作家さんは、いつもそこそこ面白いんだけど、絵も展開も書き癖で流して書きましたーというような印象があって、なんかお金損した気分になってしまうことが多いのだけれど、今回のはよかった。基本受けがガッチリしててメガネ率が高いので、絵も設定もすきなことが多いので、この表題作みたいに自分の好みにきっちりハマったりすると、すごくいい印象になる気がする。