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緒川千世『カーストヘヴン』1~6

 ゲームでスクールカーストが決まる学校で、キングからターゲットに転落した梓と、ワナビーからキングになった刈野を中心としたお話。
 以前修学旅行あたりを本誌で少し見かけて、人気作品らしいけどなんかよくわからないしあまり面白そうでもないなと思ってしまったんだけど、今回まとめて読んだらやっぱり面白かった。
 特に主要人物で、自分のカーストをしっかり演じようとしている人が少ないのが、残念だしわかりにくさの原因な気がする。あと話に邪魔だからだろうけど、教職員がひどすぎる(笑。
 梓は最初がひどすぎるので、どうしようと思ったけど(笑、家族への複雑な感情が次第に明らかになっていったりで、次第に魅力的になっていった。キングの時の暴君ぶりも、自分の地位を守るためとかキングらしく振る舞うためだったとかもう少しはっきり語って欲しい気もする。
 あつむは最初はただのいじめられっこで顔もかわいいわけでないので、久世が執着する理由もわからなかったしお話的にも微妙になったな…と思っていたら、久世の抱えている闇と、あつむの成長とで魅力的になっていって、梓もそうだけれど最初はそうでもないキャラが魅力的になっていくところがこの作品のよさの一つだなと思った。ただ、この二人こそまさに自分のカーストらしく振る舞わない人たちの筆頭なので、そこが難しい(笑。
 そしてなにより、バッドボーイの巽と仙崎のキャラと顛末がよすぎて、このCPでかなりこの作品を好きになった。犯罪を犯すでもないのにこれだけイカれた雰囲気を出している仙崎は近年まれに見るいいキャラだし、巽の最後の選択もびっくりでよかった。ただ、この二人はもう少し進展があってほしい…キャラ紹介に仙崎が出てるからまた再登場すると信じたい。
 6巻がすごくいいところで終わってるので、次がすごく気になる。

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