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[ オススメ 読書/BLコミック ]

赤根晴『笑う門にはクズ来たる』

 駆け出しの売れない漫才コンビの片割れが、相方に見切りをつけられてしまったところ、中堅なのに相方をとっかえひっかえしてる憧れの先輩がフリーになったので、頼み込んでコンビ組んでもらおうとしたら絶倫かつダメ人間で、生活と夜の面倒を見ることに。
 素晴らしい。絵も上手、お話もしっかりしていて、安定感がありつつちょっとひねりもある。キャラが多くてもわちゃわちゃしない。漫才の場面が多すぎず少なすぎず、ネタも超面白くはないけどつまらないというほどでもないBLとして適切な面白さ。
 攻めが超ダメ人間で、でも寂しい過去があったりと、悪くないんだけれどもう少し掘り下げてほしかった感じはある。もっと漫才観を語って欲しい気もした。
 受けは、漫才大好きというけれど残念ながら本人はつまらなそうなお兄ちゃんで、しょっぱい(笑。飲み会でダダ滑りするところとか、共感性羞恥をくすぐる。そんな芸人としてはダメそうな受けをなぜ攻めが気に入ったのか、実は面倒見みてくれるからってだけではなくて…というのが、出会いの日の場面からこっそりしっかり描写されていたのがあとからわかる構成がすごくいい。攻めの元相方にピンクちゃんと呼ばれるのがかわいいのだけれど、攻めは他人にそう呼ばせるのが嫌だそうなので残念(笑。
 先輩の漫才コンビとか、攻めの元相方タレントとかもいい味出しているし、すごく続編ありそうだし、期待。

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