BENNY'S『カジュアルH』
短編集。なんだかあっさりした話ばかりでいまいちだった。面白いキャラもいないし、展開もなんとなくエッチな感じになりまして、というのばかりで。そんな薄い本なので、表紙や口絵のイラストとか、どのCPだか全然判らない。印象にのこるお話がひとつもなくて残念だった。
BENNY'Sは連載ものを書いてみてはどうか。
短編集。なんだかあっさりした話ばかりでいまいちだった。面白いキャラもいないし、展開もなんとなくエッチな感じになりまして、というのばかりで。そんな薄い本なので、表紙や口絵のイラストとか、どのCPだか全然判らない。印象にのこるお話がひとつもなくて残念だった。
BENNY'Sは連載ものを書いてみてはどうか。
表題作は、カリスマ美容師×ゲイバーで出会った大学生、デザインがライバルに盗まれて受けを疑う話、なのだがキャラもラブもうすくてなんだかものたりなさすぎた…。
次の不動産会社社長とライバル会社に恨みをもつ青年の話は、攻めがひょうひょうとしてて面白かった。
リーマンの後輩→先輩は、お話はいいのだが攻めのキャラがなんかよくわからない感じだった。
主人公は、亡き妻の兄のヤクザにたすけられつつ、幼稚園児をそだててる。日息子の同級生の叔父が実は中学校の同級生だったのだけれど、卒業の際に一方的に縁を切られててあれはなんだったの?
オビの石原理の言葉にもあるが兄がよすぎる。攻めはあんまし個性がない…受けもあんまし個性がなくないか。なんか展開しかない感じというか、お話も、キャラの個性もうすくてあんまり印象に残らなかった。兄にまつわる筋がいちおうあるけれど、恋愛面がなんかうすいというか。攻めはこの受けのどこがそんなにすきだったのか。受けはなぜ同性をうけいれられるのか、攻めをどこでどうやって好きになってたのか。よくわからん。こうしたいくつかの疑問には、すべて「これがBL作品だから」としか答えようがないような気がした。
あと、やはりあたしは子持ち設定は地雷みたいだ…。
『パパ ★アイラブユー』の、攻め弟×受けに片思いしてた同僚。本作では15さい×リーマンだが、当時は幼児×リーマン…。年下攻め作家ですな…。
表題作は素直な攻めと素直になれないリーマンで、でもそれだけだったかなあという感じ。スピンオフではときどきあることなのだが、前作受けがなんか鈍感扱いされててなんだかなという気もした。
あとは元気っこ×図体はデカイが女々しいメガネ同級生とか、つきあってるのになかなか進展しなくてじれる同級生ものとか。やや軽くあたりさわりのない印象だった。
今回もいいお話がいっぱいあって、アンハッピーエンドぽいのはひとつだけで、とてもよかったですv
表題作はパトロンのおじさま×学費がほしい大学生。イロニックなやりとりしつつ、嫌われたくなくて甘えられない受けとか、実は影で大変な攻めとか、とてもよかった。古めの作品ということもあってか、ちょっと『キモチの行方』とかを思い出した。
大学生の友人同士のはちょっと薄目だった。
大学教授がアングラな術で人の身体を借りて、研究室のメガネ院生にうまくお持ち帰りされて後悔する話はとてもよかった!その後も読みたい!(笑、カバー下にすこしあったけれど。
ペットロスの金持ち×その犬の生まれ変わりだと思われてるフリータの話は、ちょっとオカルトっぽくてかなり面白かったけど、攻めは受けが犬でなかったらダメなんだろうなあとちょっと淋しい。
材木屋の中学生の話は淋しい…。
今週はとくに忙しかったのです。
随分間があいてしまいました。あんまり本も読んでいませんが。
本仁戻の耽美方面の志向はあんまし(他の志向ほどには)すきじゃないかなあと今までは思ってたんだが、やっぱりあたしは本仁戻が好きで、あと耽美的なのも結構すきなのかもなあと思いつつ。
しかし、このタイトルはなあ…(涙。こんな直接表現、ぜんぜん耽美じゃないと思うのだが…。耽美の追求よりもデクラレーションをしたかったんだろうか…。
「ヴィスコンティの映画のように」純文やめて推理小説書いてる作家がみそ汁の上手な美少年家政婦を募集したら、ちょっとトウのたった美青年がやってきて云々。
耽美というか、耽美的なふんいき礼賛というかんじ。ちょっとついていけない。あとがきにいうこの人中二病なんだわ感が一番強い話。しかしイマイチ感があるのは、ヒゲの作家が顔がいまいちでキャラ的にもびみょうだからかもしれん。耽美な文を書く作家が、しかしすごく普通な感じなので。でもだからこそ夏が終わっちゃったという話なんだろうな。ミスくんはイイ。メガネだし。
「ロマンティック」華族の男×ドイツから連れ帰った執事。親族に妻、使用人と周囲すべてを敵にまわしてプラトニックを貫くふたり。
これだよなあ。これは凄い。凄みがある。本仁戻のこれまでの作品の中でも、1、2を争う傑作なんではなかろうか。アンハッピーエンド嫌いのあたしではあるけれど、本仁戻という作家という部分をさしひいてもこれはいい作品だと言える。
旦那様が、執事にすべてを捨てさせて忍耐をしいているズルさでもって、そんで適当に美形で、すごくカッコよくはないので、この微妙なさじ加減がとてもイイ。執事はオーソドックスにアーリア系美形で、しかしそういえばやはりメガネ…。
あとがきによると、この二人の連載がはじまったそうでワーですよ。ゴールドの次の号がもうでてしまうので、該当号は書店でみつからないからアマゾンで注文しましたよ。しかしグランギニョルってフランス語じゃなかったっけか。あと、やっぱ連載でも結末はカタストロフなのか。破滅に向かっているとわかっていながら連載を追うのはきつそうだな…。
「浄められた夜」姉の夫×金持ち一人娘の血のつながっていない弟。さんざん苦しまされた姉が亡くなって、その夫と同居しつつ彼を恋いつづけつつポルノを書く弟。
これ前にアンソロで読んだんだが、オチ理解してなかったや…。ちょっと筋が弱いし、キャラ立てもいまいち弱い気がする。シェーンベルクはよくわからない。あれ?これも受けがメガネか。
「ヘタリマ!」義理の兄×弟。弟の痛みをひきうけたり、オッドアイだったりする兄の正体は云々。
これなあ、コメディタッチだけれど耽美にも読めるし、タイトルなんとかしてほしかったなあ…(笑。モノローグまでしっかりヘタレでいい。あとヘタレだと思ってたリーマンが意外とアレなのはBLらしいといえばらしいのか、と思った。あとリーマンがメガネ。
「コロシヤドロップ」殺し屋を廃業した飴屋の元にお仕事が云々。
ヤター。やっとコロシヤドロップ読めたよ。本仁戻らしいコメディですね。BLではないけれど。
「侵食する死のガスパール」ヘタリマ兄弟の小説。…やっぱり漫画のほうが好きだ、すみません。
結論として、本仁戻の耽美はイコールメガネなのではないかと。や、あたしもすきですけど。メガネ。
念のために買った。
そうだろうなあとは思ったんだけど、夜光花の短編はやっぱり再録なのね。ていうか再録アンソロなのかなあ。だとしたら随分なことだ。でもこんな短いお話では単行本化はしなさそうだし、まあ保管用って考えれば…いや、保管用にしては随分分厚いが。
でもあとのお話は初めて読むし、玉石混淆ではあるけれど、高尾理一が馬主×騎手を書いてるし、かわい有美子のドイツっぽい帝国の軍隊もの・部下×片腕を失った撃墜王はとってもよかったが、これはもうちょっと長編で読みたかった…。
短い漫画も三本入っていたのだが、3ページとかでエロいれてオチつけるのはたしかに大変なのだろうし、そういう意味ではみなみ遙は一番このアンソロ向きにきれいにまとめているのかもしれないと思った。川唯東子はいろいろやろうとしたあげくにあさっての方にいってしまった印象だ。そして国枝彩夏はすごいウマイな。綴じ込みを切ったときに最終ページが先に見えてしまったのが残念だ…。
なんでもいいからリブレははやく夜光×本仁のトンデモ本を出すんだ!
コメディエッセイぽいゲイコミ。
ゲイのせちがらい語りは、なんか…江古田ちゃんのゲイバージョンみたいな印象…。
短いお話の連続なので、がっつり楽しむ感じではない。そしてゲイエッセイぽい感じなので、なんというか、基本的にがっつりハピーではない…。
うまくいえないのだが、ハッピーエンドというのは、BLというか、少女漫画の文法なのかもなあと思った。勿論ハッピーエンド=少女向け、ということではなく。
そんなわけでしょっぱい話ばかりですが、まあ面白かったです。最後のお話が次巻に続くになってるので気になる…でもどうせしょっぱいラストなんだろな…(笑
表紙がゴリいのですが、中身はまるっこいウマヘタ絵というかそんな感じ。表紙とタイトルが、あんまし中身を反映してないので、ちょっと戦略的にどうなのかなあという気もする。
駅のコンコースに空中レジスターが巣をつくっているのです。
あとファインダー、結局別バージョンも買ってしまいましたよ…フフフ。ペーパーだけではなく、表紙自体から別バージョンだったのね。
パティシエ×ケーキ好きの美大生。
パティシエの店でアルバイトをしつつ、貞操を狙われつつ、ケーキがおいしくて云々。
絵が不安定で落ち着かない。動きのあるシーンとかちょっと厳しい印象。
お話としては、まあ特に可もなく不可もなく。各話が短いのと、ふわふわした感じなのとで、あんましどうもこうもない感じ。結構展開はシビアなとこもあるのだが。
パティシエの元カレに嫉妬して云々な受けの話は、なんというかちょっとイタかった。
短編の殺し屋の話はちょっとよかった。モサ男をイケメンにして云々の話とか執事大会の話とか、もうちょっと続きも読みたい。
三巻目かーと感慨深い。
しかし、CPが増えすぎてアレ?これどういうCPだっけ、とよくわからん状態。キャラ総出演の試験の話とかちょっとてんてこまい。
会長とかわいこちゃんの話は、なんかベタでもうちょっとこうひと味ほしくもある。
ラストのベーシストと元バンドマンの話は、なんか更にベタというか、BLとしてはちょっと古くさくもあり、よくもわるくも立野真琴らしい気がした。なんというか、昔の花ゆめのよくもわるくも古くさい少女漫画的な感じ。