小笠原宇紀『BLACK SUN 奴隷王』2
…正直、なにはともあれ完結してよかった~!!というのが第一です(笑。
一巻が出た後、情報探して本誌とか作者さんのブログとか見てて、なんかモチベ下がってるっぽいコメントみてハラハラしたり、本誌の展開がイマイチっぽくってハラハラしたり、していたのですが。ハラハラというのは、中断&再開の目処無し…というよくあるパターンになってしまうんではないか、というのと、あたしの大好きなこのイカれた作品がしょんぼりなクオリティになってしまうんではないか、というのがあったんだけど。
で、二巻は正直、一巻ほどのマジキチっぷりはないし、明らかに後半急ぎすぎだし、結末はベタだし(BASARAとか思い出した)で、ちょっと残念なとこも多い。でもでも、冒頭に書いたように、こうしてまとめて二巻部分を読み返して、とりあえず完結してよかった~!と思えたので、つまり正直満額回答ではなかったけれど、まあひとまずよかったのかな、と思うのです。
レオナールはちょっと弱かったかなあ。最後のとこでせっかく鎧着たのに、あんまし活躍してなかった…このレオナールの扱いも、最終話急ぎすぎだよなあと思った一因だと思う。たぶんこの話は全三巻分くらい(後日談込みで)の内容があったらもっと活きたんではないかと思う。
ジェマルはカッコいいよなあ。彼自身の存在感と彼のもつ論理は、十字軍の、というか西洋人のもつ、奴隷=ダメ!ゼッタイ!という、ある意味傲慢な進歩史観への反駁になっててよかったし、もっと丁寧に書いて欲しかった部分でもある。
ド・ラトゥールも面白いキャラだったので、もっと書いて欲しかったな~。レオナールが、自分へのアレですら神の御心のためなのか、と傷つくとことか、よかった。
ニコライデスは相変わらずアホだったが、幸せになったようで何より…(笑
まあ、次はあれです、ナイトメアフォートレスもぜひぜひ完結させてほしいのです!