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[ 読書/BLコミック ]

国枝彩香『未来の記憶 風の行方』

 理科の高校教師がプロポーズに失敗して、やけになってきれいなお兄さんとそんなことになってしまったらなんか美術の臨時講師でやってきまして。

 攻めはちょっと馬面気味か?彼女に子ども産んで祖父母の世話してくれること期待してフラれたように旧弊な人で、受けにも素で(無意識で)差別的な態度や発言するし、腹が立つ部分も多い。のだが、基本真面目なんだろうなと思わせるキャラで、受けを受け入れて真面目に考え出したり暴走しそうになったりするあたり、憎めない。そして、祖父母がいい味出していた(笑。

 顔はきれいだけどちゃらんぽらんな受けは、いい加減で軽くて、けど健気…というのがちょっともう鼻につくぐらい健気なのだが(笑、でもやっぱかわいいキャラだった。

 なんというか、同性愛であることを除けば少女漫画か女性向け漫画って感じで、二人のつきあいの積み重ねとか周囲のキャラとのかかわりとか丁寧に描かれて、展開も大団円までじゅんぐりに丁寧におっていく感じで、すごくよかった。この丁寧さは、なんだか落ち着く懐かしい感じというか。
 あと、書き下ろし部分の、もうちょっと声だしてこーぜ?って、部活かよ、というのが面白かった(笑

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 前からうすうす気づいてはいたのだが、あたしは国枝彩香と依田沙江美がなんとなくかぶってて、どちらもベテラン作家さんぽいし、どちらも面白いという評判だけれどなんとなく手を出していなかった(雑誌に載ってたら読む程度で)、みたいです。
 そしてなんだかどちらも読み始めてみて、やっぱりどちらも面白くて、どちらも少女漫画っぽいなあという気がしてて、だから印象がかぶっていたのかなあとか思いつつ。
 しかし少女漫画っぽい作風の作品て、上述したようになんか読んでてすごく落着くなあと思います。少女漫画っぽいっていうか、たぶんそれって昔の(あたしが読んでたころの)花ゆめっぽい雰囲気ってことなんだろうし、それは落着くのもむべなるかななのです。
 あ、↑のでは、偶然なのか、先日読んだ『かみなりソーダ』の「ぬーいだ」ネタとかぶっていた。

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