国枝彩香『春に孵る』
以前に見かけた折に、表紙とか梗概からBLではないっぽい…?と思って購入してなかったんだけど、よく見たら麗人コミクスだったので買った(笑。
表題作は、美しい亡き姉の夫?と別荘ですごす男と、その姪っ子との一夏の話。姪っ子視点で結末もアレで、BLというか…耽美?とも違う?という感じ。面白いけど後味悪い(笑。萌えもない。
ノンケに恋したリーマンの話はほんと見も蓋もなかった…(笑。
死んだ男が赤い髪の不思議な男に出会う話は不思議でよかった。これも後味悪いけど。
教授と青年の話は話としてはそこそこ面白いけど、よくある形の話でもあると思う。これも後味悪い。
死んだ男が実はかわいい男の子が好きだったと思って云々な話は、オチがおかしかった。
そんな感じで、全般にBLというか…だし、工夫してある話ばかりだし面白いんだけど、でも斬新ではないどこかで出会ったことのある話型だなあという感じで、後味悪い話も多く、うーん評価に困るなあ、という感じ。あとがきの解説というか小ネタみたいのは面白いしあたしは好きなんだけど、逆に本編をがっつり楽しんだ人はどう感じるんだろうなあという気もした。
あ、最後にあった『耳たぶの理由』CPの話は、作者もいうようにすごく動かしやすい二人なんだろうなあという感じだし、ライトに楽しいしすき。