祐也『英国式、十六夜綺談』
もろもろをのがれて英国に暮らす、和風妖怪たちの村。そこにやってきたミステリーハンターな貴族が鬼に惚れて言い寄るも、天の邪鬼たる鬼は本心と反対のことしか言えず、云々。
比喩ではない天の邪鬼な受けという設定は、スゴイというか、思いつかなかったというか、やっぱやるなあ松川祐里子と思ったのですが、料理の仕方はイマイチというか。
天の邪鬼受けは素直になれない時も素直な時もあり、どっちの時も本心と逆を言うので、結果的になんかキャラが安定しないような印象。それに天の邪鬼という設定はもっとドラマチックに語ってもいいんでは。
あと攻めの設定が派手で大げさというか、後半は攻めが人間なのにいろいろあやかしを抱え込んでる話が中心だし、もっと天の邪鬼中心に話ひっぱってもいいと思った。
天の邪鬼大好きな猫人は攻め的外見なのにかわいくていい。
けどとにかく、いろいろ詰め込みすぎで、天の邪鬼も猫もかわいいし面白いけどもっと使い道あるんじゃあ、って感じで、それぞれが活かしきれてなくてもったいないなあという印象だった。