"読書/BLコミック"のアーカイブへ


[ 読書/BLコミック ]

宝井理人『テンカウント』1~6

 潔癖症の社長秘書が、社長を事故から助けてくれたカウンセラーと知り合って、自分に出来ないことの10項目をひとつずつクリアしようとしていく。
 面白かったけど良くも悪くも展開がゆっくりで、独特の雰囲気があってよかったとも思うし、内容としては半分くらいの巻数でもいけたのではという気もする。同様に色々と説明というか言葉が少なめで、キャラの使い方も浅くて、攻めは「スイッチ」すなわち相手を汚したい系S願望と、初恋の相手を救えなかった悔恨との関係はもう少し言語化してよかったがする(過去とからめて受けのことを助けたい気持ちは本当だけど、でも欲望が邪魔をしてると本人は思ってて、でも受け的には…という関係性をもっとはっきり書いてもよかったのでは。受け父関連の女性も、あれだけどぎつく嫌な女なのに、たいして活躍しないし、受けの気持ちがどうやって(攻めのおかげで)折り合ったのかという説明もないので、再会の意味が軽い気がする。ということで全体的に、ふわふわと甘くファンタジックな空気感はいいのだけれど、ストーリーは普通に面白くはあるものの深みは物足りない印象だった。

with Ajax Amazon

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mayoiga.s6.xrea.com/x/mt-tb.cgi/3843

with Ajax Amazon