"読書/BLコミック"のアーカイブへ


[ 読書/BLコミック ]

今市子『五つの箱の物語』

 「箱」のふたつめ、「君といつまでも休日」が一番好き。もうタイトル見た瞬間にやられてた(こういうインパクトってほんとしあわせだと思う。
 人間がちっちゃくなっちゃう話っていうと、のび太の小宇宙戦争とか思い出すというか、人形の家(ノラではない)に住まったり~とかそれだけでわたしはワクワクしちゃうのでいいんだけど、でもわたしみたいな単純な人ばかりじゃあないし、そのあたりの生活描写が結構力量の分かれ目になることも多いかと思う。この作品では、ティッシュの空き箱というみょ~にリアルな展開がお話に合ってたし面白かった。やぶった入り口の横に表札っぽく苗字が書いてあったりするのがよい。
 これは終わり方もきれいでさらっとつややかで良かった。上手いんだな。

 一方、今さんの短編て、時折急ぎすぎたりはしょりすぎたりするときがあって、なんだかちょっと粗雑だなと思ったり、もっと続き読みたいなとか勿体無いなとか思ったりするんだけど、今回もそういう作品が少しあったかなという気もする。科学部と美術部のとか、ダンボールのとか、図書館のとか今ひとつだった。今市子だけに(あッ…これだけは決して言うまいと思っていたのにッ!不覚ッ!

with Ajax Amazon

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mayoiga.s6.xrea.com/x/mt-tb.cgi/438

with Ajax Amazon