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[ 読書/BLコミック ]

かゆまみむ『アンド、ラブ!』

 『春の雪』ってたぶん三島は「うっわー清顕って最低な自己中陶酔しまくり少年(←この二文字ポイント)だなー!」と思いながら書いてて、でも清顕にモエモエなんだろうな、と気づいた。ケモノ的なやおい読みの感性で、この印象は結構あってる気がする。かなり今、自信満々。
 …こんなん論文にも批評にもなんない。

 ええとね、いろいろ自分の弁解とかしたい。

 正直連載中はやはり、なんじゃこの漫画は~!とずっと思ってたし、今でもそう思う。だし、発売当時にはあんまり読む気はなかったし、誰が買うんだろともちょっと思った。今回読んだのは、丁度ブックオフにあったのと、BLフィールドワークには読んどいてもいいかなとは思ってた、という理由でだ。
 なんだけれど、正直このタイトルを見たときに、おおコミックスは「ラブ」で来たか、と、ちょっと達成感みたいなのを感じてしまったのも事実。このタイトルで結構いろいろ許せてしまった(笑。

 (知らない方のためにご説明。かゆまみむのこのシリーズは通称「アンド、○○」と呼ばれている、ゴールドで連載中の毎回10Pとか短いページでえっちだけしてる漫画なんである。「○○」には毎回いろんな言葉が入って、「アンド、クスリ」とか「アンド、もーいっかい」とか、その回のお題になっているんである。えっちシーンが衝(笑?)撃的でちょっとアレなんで、結構有名)

 それにつけても、絵が思っていたよりもてんやわんやだった。この表紙とか見るに、CGになると塗りとか線とかいっそう短所がめだつ。ペン画はあの細い線でごまかされてたんだろうか、あらためてみると、デッサンが大変なことになっていた…。

 内容に関しては特にあらためて思ったことはないんだけど。
 基本的にどこから読み始めても大丈夫で、急に読まされても大丈夫、な話なので(その点は偉いと思う、今回まとめて読んでみてあのふたりはこういう関係だったのか、とかちー先輩たちはまだアレだったのか、とか色々わかってやっと全体像が見えてきた感じ。なんだかちょっと大塚英志のビックリマン論ぽいよね(笑、いろんなエピソードをあつめて、やっと世界全体が把握できるっていう。

 ただ、別に全体が見えなくってもいいってコレクター/読者がいっぱいいるってのもミソなんだよね。その視点は大塚論でもなかった気がするところ。(ところでこれってたぶん大塚本人がビックリマン収集をしたことがないんで気づかなかったことなんではないか、と推測してる。とすると彼の論じたいが印象批評でしかなかったねってことになるけど/つまり、経験則に負けるような批評は研究ではないと思うんだ…あ、話がずれた)

 鬼畜後輩杉とちー先輩のほうは多少好みだった。まあ最近鬼畜オレ様年下攻めが好きなんだろうな。

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