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[ 読書/BLコミック ]

扇ゆずは『東京心中』

 雑誌で一話目を見たときにヤバい気はしていたのだけれど…、やっぱり面白くなかった。

 それはもう、完膚なきまでに。

 田舎から家出状況の受けをひろったもと芸能事務所社長兼伝説のマネジャー攻め。キラキラオーラにどきどきしながら受けをアイドルにしようとあの手この手、受けは攻めにひかれつつ自分を売り出すためだけにやさしいのだと思って自重。

 なんというのか、やはり受けがキラキラおめめの性別受けだからいけないのだと、一言で言ってしまえばそうなるのだろうけれど、そもそももうお話自体が全然面白くないんだよね。受けの境遇もとってつけたようでうすっぺらいし、さんざんにおわされてる攻めの過去も全然興味がわかない。だって攻めとかってただキラキラな受けにどぎまぎしてるだけのおっさんだし、受けもちょっと天然ぽい孤独しょった性別受けで、ふたりとも個性がなくて大味すぎる。いままでの扇ゆずはキャラはベタ設定にしてももうちょっとキャラたってたと思うんだが…。
 で、話は性別受けの是非に戻るが、こないだの『DARLING』の受けもそうだったけど、なんか妙におさない顔と体型なのは性別受けとして仕方が無いのかもしれないが、だったら終始そういうデッサンのキャラとして書いてくれればいいのに、時折ふつうに大人受けぽい絵になってたりして、ちぐはぐというか作者も扱いかねているように見える。で、もしかして絵の問題はそのままキャラ描写の問題でもあるのかな、と思った。天然でちょっとかわいそうなかわいい受けっ子、というキャラを、作者自身うまく消化できてないのではなかろうかと。

 まあごたくをならべようと、とりあえずお話として面白くなかった、という以外にないのだけれど。

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