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[ 読書/BLコミック ]

山中ヒコ『王子と小鳥』

 わー!面白かったというかかわいかった。こういうの、なんだかすごくすきなのです。ゆるゆるコミカルで、かわゆい雰囲気で、なのにせつない。

 おじいちゃんの借金のかたにアラブに売られた美大生。日本人の女の子じゃねえのかよ、とか怒ってる皇太子をみかねてか、弟王子が引き取ってくれる。ぜんぜん言葉もつうじないまま、ポ○モン大好き第三王子らをまじえてなんとなく暮らしてるうちにそんなこんな。

 冒頭とかトンデモBLで(笑、はしばしがすんごくゆるい。絵もゆるい(笑。
 でもなんだろうなあ、なんだか好きなんだよなあ。確かにいろいろゆるいけど、洒脱さオサレさをめざしてる感じではないし、ちょっとデッサンは不安になるが、まだぎりぎり雑ではない感じ。だからうまくコミカルかつファンタジックでリリカルな雰囲気を作れている、と思う。
 表紙絵もリリカルでいいなあ。あんましBLぽくないけど。口絵もすごくよい。

 言葉が通じないってのも実は結構めずらしいのかなあ。言葉が通じないまま、ふたりがなんとなく交流していくありようとかもうまく書いてて、王子が受けを好きになったと言ったときにそれがわかってしまう伏線とかいい。そんなに凝ったことしてるわけではないんだけれどやっぱり巧いなあと思う。

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