みさと美夕稀『判事殿の愛の御作法』
あるところでお堅い職業モノってことで薦められていたので前作『判事殿の恋愛事情』を読んだら、絵はダメだしお話もイマイチだしでがっかりしたんだけど、また別のところでこの作家の絵が進歩したという記述を見たのでこの二作目を買ってみた。
とりあえず竹緒さんがこの童顔で裁判長とか呼ばれてて受けというのがありえないなぁとか思いつつ(いや受けは関係ないだろう)、でも30代くらいの超エリートさんで(その年代で裁判長になれるのかは知らないがまぁその辺は漫画なので)超童顔、というキャラもまぁありかな、とか思って読み進めていたら、竹緒は四十路という記述があり、もうありえないとかいう話でなくって。何ですか。半端にリアリティ追究してどうすんですか。
ちなみに竹緒さんとは表紙画像の左側の人物だそうです。
結局ですね。多少は変わったかもだけどやっぱり絵はアレだったし、そして何より判事という設定がぜんぜん物語展開に活きてないし、ラブシーンもまったく前後とのつながりがない印象(人はそれをやおいというのよ)で、前作の内容は全く忘れてしまったのだが多分あまり進歩してないんでないの?と思った。あと、全体的にキャラづけがしっかりしてなくって、竹緒も綾小路もどんな性格でどんな社会的位置づけの人間として描きたいんだかよくわかんなかった。併録の短編も古い作品であるということを割り引いても読む価値はないものだったし。そんなこんなで全体に漫画としても物語としてもちょっと評価できるところがない感じ。