稀井けんご『楽しいアパートライフをお過ごしください』
…薄かった。
表題作は、アパートの住人たちで通信ゲームやってて、普段はのほほんなのにゲームの中では強くかっこいい住人と、のんびりな管理人とか。どっちのキャラもあまり魅力がないし、なんでいきなり惚れるのかも…。あと、他の住人が活きてるわけでもないし、アパートである必要はあったのか…ゲームも、別にゲームじゃなくてもいいよね…?と、設定の必然性にとぼしい。
微妙な関係の幼馴染ものは、地域語とかの雰囲気はよかったけどエグさのある微妙な関係の必然性があまり感じられない…。
吸血鬼ものは、設定とかはありきたりだけどまあそこそこよかったんだけど、吸血鬼がなんでいじわる発言したのかいまいちわからんし、それが展開のキイになってしまっているので、吸血鬼の心情がハテナで、なんか全体的に意味がよくわからなかった…。
なんだか全般に、ちょっとかわった差し色入れてみたけど活かせてないという感じで、キャラもあまり魅力がないし、お話の筋が面白いわけでもなく、作者さん自身書いてて楽しくなかったんじゃないかなあ、という印象…。