明治カナ子『出来の悪い子』
三村家その2。
遅遅として進まねぇー。
弓が自分を出来の悪い子だと思ってるというか、角が出来のいい兄だったということにびっくりした。しかし確かにいろいろだめっ子なのだが弓は。
でも敏もひどいよなあ。弓が敏に依存して恋愛対象としてみないくせにべったり、という状況がキツイから離れようだなんて、いままで弓を散々甘やかして頼らせてきた自分にだって責任はあるだろうに。ていうか敏意外とヤな奴かも。
絵がちょっと変わってきたというか、線がほそくなったかも。
三村家その2。
遅遅として進まねぇー。
弓が自分を出来の悪い子だと思ってるというか、角が出来のいい兄だったということにびっくりした。しかし確かにいろいろだめっ子なのだが弓は。
でも敏もひどいよなあ。弓が敏に依存して恋愛対象としてみないくせにべったり、という状況がキツイから離れようだなんて、いままで弓を散々甘やかして頼らせてきた自分にだって責任はあるだろうに。ていうか敏意外とヤな奴かも。
絵がちょっと変わってきたというか、線がほそくなったかも。
きれいで優しいお兄さんと悩める高校生、きれいで影のあるお兄さんとへんな髪型の高校生。
前の版で一巻を読んでいたので、最後の巻まで出てからまとめて読もうと思っており、なぜか全四巻だと思ってもいたので、しばらく待ってしまいました。全三巻なのですね。そして二巻三巻を購入してサテ読んでみたら、…話がとんでいる。一巻で収録されてた短編が、三巻の最後に収録されていて、一巻にヒカルとユキの話の最後まで入ってたんですね。
なんかそんな感じでグダグダでしたが、やっと読み終わりました。
しかし…。
どうも最近の宮本佳野はキャラに感情移入しづらくなってしまった気がする。
わたしはBLは基本的に(余程アレな人間でなければ)主人公サイドに寄り添って読むので、最初の視点人物ユキには同情的に読めたんだけど、それでもユキのむやみな鬱々っぷりとか、アトリやヒカルへの二股っぽいありようは、やっぱりズルく思えてしまう気がした。
ヒカルもなんであんなにユキに優しいのか、ってかアトリにも結構親切だと思うんだけど、とにかくその理由がわからない。まあヒカルのユキへの気持ちの描写は圧倒的に足りないんだけど、そういう今のヒカルを形づくったのであろう過去のノンケとのあれこれも全然示されないので、ヒカルがどういう人間なのかよくわかんなかった。(あ、そういえば同人誌は読んでないんだけど、そっちに出てくるのかな、もしかして…。
ただ、先にも書いたように基本ユキサイドに寄り添って読んだので、ヒカルが(経過はわからんが)ユキに惚れたのはよかったと思えたし、だから番外編みたいなユキの天然に振り回されるヒカル、なんてのも面白く思えた。
しかしトオルとアトリは…。もう、ねえ。
この『ルールズ』全三巻を読んだのは、勿論一巻が中途半端に放置されてたせいというのもあるんだけど、わたしのトラウマBL『ノット・ラブ』(いやあれキライではないというか、むしろどちらかといえば好きなんだけれど、やはり名指すならばトラウマなアンハッピーエンド漫画だ)の続きとしても気になっていたからなんだよね。つまり、トオルの去就が、ってことなんだけど。
うまくいえないけど、トオルとアトリの関係はあんまり楽しく読めなかった。トオルのダメっぷりはなんとなく納得できるけど、なんかやっぱり『ノットラブ』のトオルとうまくつながってない気もする。アトリもあんまり魅力なかったし、だからトオルがなんでアトリに救われたのかもよくわかんない。
だけど、そんなよくわかんなさも含めて、『RULES』ってそういう話だったのかな、という気もする。ヒカルとユキもそうだけれど、気持ちよりも先に体の関係をつくってしまう話というか。情緒面が全般的に、なんとなくはわかるんだけど、つながりがよくわかんないというか。まあ人間の気持ちなんてそういうよくわかんないものですよね、という感じなのかなあ。
あと、絵が変わったなあって思った。アトリのへんな頭がだんだんふつうになっていってしまって、誰だこれ、って感じ。前の絵のほうが好きだなあ。
中学校?時代の同級生、メガネリーマン×バス運転手。
昔元同級生のメガネをタンホイザーしたことがあったバス運転手。ある日長期出張でこの地に来ていたメガネが偶然受けの運転するバスに乗車、乗客がすべて降りた後終点への途上で犯されてしまって云々。
過去のタンホイザー事件と今の偶然的な関係とがあいまって、非常に深井結己らしいダークな話だなあ…と読んでいったら、回想に入って、…どう考えてもメガネが悪いでしょう、これは。
まあ勿論だからといって強姦はゆるされることではないけれど、中学時代のメガネの仕打ちは友達としてもやってはいけないことだし、受け(当時攻め)が怒ったのは当然だろうと思う。
そんなわけで非常にシラけてしまって、いまひとつでした。
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どうも最近花音で描き始めた作家がどれもこれもダメな気がしてるんですが。深井結己も西田東も明治カナ子も、花音で描いた作品は他社作品とはダンチで出来が悪い気がしますが…。
なんだか話の展開がよくわからなくなってしまったので、一巻から読み直そう…アレ、一巻…どこ…。
というわけで仕方なく二巻を読んでみたら、一巻も発見したのであわせてよみました。
ファンタジーとしての展開は、魔神が封じられている魔剣の呪いを解くために旅をしているバルドとハヴィ、が魔剣を利用したい奴等につかまってしまう、というところ。BLとしてはハヴィがそいつらにつかまって、記憶を失ってバルドと戦う羽目になり、しかし捕らえられたバルドを見ているとなぜか気になるの、というところ。
正直どちらもベタだしあんまり面白い展開でもないんだけれど、でもあっさり及第点は超えてるというか。そもそもこんなドのつく直球なファンタジーBLは他にないし、あっても読み続ける気になれる作品にはならない気がする。だからやっぱりやまねあやのじゃなきゃこのファンタジーBLはいろんな意味(商業的にも内容的にも)で成立しないよなあ、という気がするなあ。だってこの絵を見てるだけでも楽しいもの。そこそこの内容にこの美麗な絵、なら、作品全体としては及第点というか、むしろかなりポイント高いと思うのだ。
つまり、面白かったというよりは、楽しんで読みました。
これは少し前に読んだのだが、とっても面白かった。
でもオススメはしない。
小笠原宇紀は結局トンデモ作家なのだ。そしてわたしはそんな小笠原宇紀が好きみたいだ。
ああ、いやしかし、『Nightmare Fortress』とか『熱情のヴィルトゥオーソ』とかよりは、普通寄りの話だった気もする。
サラディン風のマムルーク将軍×テンプル騎士団風の臨時司令官。
――ここはとある要塞。レオナールは留守中の正司令官にかわって修道士騎士団の指揮をとっていた。そこに攻め込んだ「髭なしジェマル」ことジェマル将軍、既に要塞陥落まであと一歩、というところまで攻め込んでいる。レオナールは自分の身と引き換えに、生き残りを見逃すことを要求。ここまでは至って普通の光景なのだが…
なんとこの将軍、突然レオナールの下半身をハダカにさせ、媚薬を塗りこんでいるではないか!これは流石のイスラーム軍も予想外、慌てて要塞への攻撃を止めに走る部下のイザーク。衆人環視の中、レオナールを犯す将軍。それにしてもこの攻め、ノリノリである。
レオナール「あの時はとにかく、生き残りの仲間を撤退させることが最優先だと思いました」
数日後…首都の将軍宅には、元気に二階から飛び降りるレオナールの姿が!
そんなこんなで、強引でありつつしかし兵が死ぬことを厭っている攻めも、信仰心とか逡巡とかを胸にひとり敵地で頑張る受けも、面白くて魅力的。イスラームに与した(おそらく)西洋人のニコライデスがとてもアホで、作者の愛を一身に受けている気がして仕方がない。受けの上官とかもどう動くのかすごく楽しみ。
それにもしかして、小笠原宇紀ってかなり絵がうまいんじゃなかろうか、と思った。今まで突飛な設定とか奇矯な展開とか大量のトーンとかに目をうばわれて、気付かなかった。かなりいろんな構図を描いてて、基礎的な力「も」あるのかな、と思ったのだ(漫画絵としては、好き嫌いはわかれるだろうけれど巧い絵だと、以前から思ってたので。
俳優×俳優、ある舞台でダブルキャストのふたり。ベテランだけど実力派とはとうてい言えない見た目派手男と、若手だけれど基礎からきちんと勉強して仕舞いなんかも修行してる実力派。前者はセフレ的関係のPが若手に興味を持ったことに焦って自分が先にコナかけてみたり、結局そのせいで足元見られたり、しかし結局Pの企画ドラマで共演することになったりなんだり。
原作つきでも麻々原絵里依は麻々原絵里依なのだ。
つまらなくはないけれど…地味だ。麻々原絵里依はこんな花のある絵柄なのに、何を描いても地味にならないか?『マカロニ』もド派手な絵ヅラにとうてい及ばない地味な物語だったし…、『Darling I Love You』は流石に多少は華やかだったけれど(だから話が結構トンデモだけれどわりかし好きなんですが)…。うーん。
わたしはすごくいろんなタイプの絵にほれ込んでいるので、絵に関してはかなりストライクゾーンが広い方だと思うのですが、キレイなだけの絵、ってあんまり好きではないのです。でも麻々原絵里依はわりとキレイなだけの絵、という気がするけれど、にもかかわらず好きです(笑
若手が攻めなのはよかった。ベテランに嫉妬したり露悪的なこと言ったりするのもカワイイ。でも紙幅の都合上か、あんまりそのカワイイ部分がかかれてないので、後日談とか続編みたいのもっと読みたかった…。
デイトレーダーが大学時代に憧れていた先輩経営の牧場に遊びに来たら、先輩の過労とか奥さんの出産とか大変な状況で手伝い始めたら居ついてしまいました。高校出たてくらいの先輩の甥っ子=養子がひどいツンデレです。
ちょっと薄いけど普通にまとまったBLという感じで、普通に楽しめた。
牧場とか農場のお話は結構ある気がしますがジャンルと呼ぶには希少かも。
攻め=デイトレーダーは結構ふつーのゲイのお兄さんなんですが、先輩の息子が幼い頃の事故のせいで接触嫌悪症(あっ)でツンツンしてて、地主に狙われてたりするのですがだんだん攻めになついていくのがかわいい。
…あんまり面白くなかった…。
ショックだ。しかもなぜ面白くなかったのか、よくわからない。丁寧に描かれてるし普通に良質なBL作品として成立し得ている気がするのに。なのにつまらない…なんでだろう…。
山咲中心だったからかなあ…(山咲は好きなんだけど…)そしてそのせいで、和葉や本郷が後景っぽくなって、キャラとしても脇っぽくなっちゃったのかなあ。わかんないけど。
もう虎丸は新刊では買わないことにする。
表題作のディレクター×人気者アナとか面白くなかった。受けの目が丸くなってて、絵が変わったのかなと思った。こういう絵になってしまうと、以前のような困った顔の美大人受けでつくってたようなお話はもう期待できなさそう。
同人誌再録のおいっこ×リーマンは昔の絵でよかった。
同じく同人誌の内科医×産婦人科医が赤子を預かる話はひいた。
この作家はもうちょっと、ほんのちょっとでいいので絵がうまくなったらいいのになあ、と思っているのだけれど、コミックス三冊目(管見の範囲で)で全然変わらないので、これからもあまり変わらなさそう。
しかし、結構挿絵の仕事をしているんですね…意外というか、絵がうまい作家だとは思ってなかったので、やっぱり意外…。
短編集、アラブとか公安とか外務省とか。短編なので、ドクターシリーズにくらべて物足りなさ数倍。ただ、シリーズ化してみてほしいなあという印象のものが多く、萌えはそこそこあるのかなあという気もする。でもやっぱりそれも物足りないということだ。連載とかも読んでみたいなあ。