南国ばなな『キャンバスにくちづけを』
すこし前に読んだ。
南国ばななの初BL…!というだけで、既にッ!満足です(笑
表題作は、自分の絵に欲情する画家×見られると興奮する高校生。大家族で顧みられず視線に高揚するようになった高校生がかわいそう受け気味なのだが、もっと徹底的にかわいそう受けだったらよかった。性格は乙女気味だし。攻めは受けの身体に絵を描いて抱くものの受け自身には興味がないド変態でよかった。最後は折れたけど…まあ、そうでなくてはお話にならないのだが…個人的には攻めド変態のままで攻めも受けもハピーエンドというのが最上級の理想だ。
調律師×チェンバロ奏者は調律師が変態なのだがお話が短くて不完全燃焼気味。
バスで見かける高校生を勝手にご主人様認定して勝手につくすリーマン…は、こうしてあらためて文字にしてみるとド変態だなあ。
狐の面の少年に犯される少年の話もいまいち不完全燃焼気味。
こうして振り返ってみると、攻めが変態ばかりであたし好みなのだが、全般的にちょっと受けがあたしの趣味ではないかもしれない。もっと男らしい受けで読んでみたい。
あと、やはり麗人は基本読み切りだからか、ものたりない話が多い。他の作品を見てても、この作家は連載を続けることでキャラがどんどん魅力的になっていく気がするので、連載ものを読んでみたい。