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[ 読書/BLコミック ]

小笠原宇紀『BLACK SUN奴隷王』

4813050549BLACK SUN奴隷王
小笠原 宇紀
大洋図書 2007-03-29

by G-Tools

 これは少し前に読んだのだが、とっても面白かった。
 でもオススメはしない。
 小笠原宇紀は結局トンデモ作家なのだ。そしてわたしはそんな小笠原宇紀が好きみたいだ。

 ああ、いやしかし、『Nightmare Fortress』とか『熱情のヴィルトゥオーソ』とかよりは、普通寄りの話だった気もする。

 サラディン風のマムルーク将軍×テンプル騎士団風の臨時司令官。

 ――ここはとある要塞。レオナールは留守中の正司令官にかわって修道士騎士団の指揮をとっていた。そこに攻め込んだ「髭なしジェマル」ことジェマル将軍、既に要塞陥落まであと一歩、というところまで攻め込んでいる。レオナールは自分の身と引き換えに、生き残りを見逃すことを要求。ここまでは至って普通の光景なのだが…
 なんとこの将軍、突然レオナールの下半身をハダカにさせ、媚薬を塗りこんでいるではないか!これは流石のイスラーム軍も予想外、慌てて要塞への攻撃を止めに走る部下のイザーク。衆人環視の中、レオナールを犯す将軍。それにしてもこの攻め、ノリノリである。
 レオナール「あの時はとにかく、生き残りの仲間を撤退させることが最優先だと思いました」
 数日後…首都の将軍宅には、元気に二階から飛び降りるレオナールの姿が!

 そんなこんなで、強引でありつつしかし兵が死ぬことを厭っている攻めも、信仰心とか逡巡とかを胸にひとり敵地で頑張る受けも、面白くて魅力的。イスラームに与した(おそらく)西洋人のニコライデスがとてもアホで、作者の愛を一身に受けている気がして仕方がない。受けの上官とかもどう動くのかすごく楽しみ。

 それにもしかして、小笠原宇紀ってかなり絵がうまいんじゃなかろうか、と思った。今まで突飛な設定とか奇矯な展開とか大量のトーンとかに目をうばわれて、気付かなかった。かなりいろんな構図を描いてて、基礎的な力「も」あるのかな、と思ったのだ(漫画絵としては、好き嫌いはわかれるだろうけれど巧い絵だと、以前から思ってたので。

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