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[ 読書/BLコミック ]

門地かおり『恋姫』『花のある生活』

 あたしはおそらく活字中毒の一種なのだろうとも思うのですが、なんかちがう気もするのです。しかし、コミックも活字中毒に入るのかどうか…とか悩む時が来るとは、「活字中毒」という言葉を考えた人も予想だにしなかったことであろう。

 やはりあたしはハッピーエンドが好きだ、と再確認した一冊。
 モテモテふらふら浮気者な劇作家←女形。舞台上では白玉という名でちょう美人女形でならしてるけど、化粧おとすとふつうの男性な女形は、ながらく作家に片思い中。作家は結婚離婚複数回で、なんか男に興味が出てきたっぽいので、女形はチャンスと思って寝てみるものの、云々。
 この世界に入ったときには既にBL全盛期だったこともあり、アンハッピーエンドって、JUNEっぽい気がするのです、なんとなく。
 まあアンハッピーエンドですが、同人誌分あわせて後日談が二本収録されてて、そんなに不幸せでも一方通行でもない未来は暗示されてるけど。
 作家の浮気性というかあきっぽさの理由は、女形本人ではなく白玉が作家の理想だからで、白玉を追い求めてるから二人とも幸せになれないんだな、というのがそれとははっきり書かれてはいないけれどわかるので、このあたりのそこはかとない描写はなかなかいいなあと思った。

 表題作シリーズは、スキー部エースのイケメンモテ男がちょっと変態→天然鈍感鈍くさい後輩で、後輩がにぶくて全然気づいてない頃は『生徒会長に忠告』ぽくてすごく面白かった。にぶちんのままだったらよかったのに(笑。
 ほかの短編は黒くて、あんまり幸せでなかったりして、ちょっといまひとつ好きにはなれなかった。弟の友人にされてしまう話はさいごちょっと光明が見えてたけど、野球選手の話はほんと相手が全然わからなくて怖い感じ。

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