高井戸あけみ『ホームドラマ』
ちょっと前に読んだ。
遊び人の父は単身赴任中な四兄弟のもとにやってきた家政夫さんは、兄弟なのかもです。
合理主義っぽくて我関せずなリーマン長男に、ゲイで軽そうな在宅二男、冷めた高校生の三男に、元気な中学生四男。家政夫としてやってきた2と3の間の年齢なお兄さんは、マイペースで家事をこなして腕っ節も強く、最初は反発してた下二人もまきこまれたり懐柔されたりしていったり、ゲイ二男にくどかれたり。
家政夫男子は、前半は強くてかっこいい感じだったのだけれど、二男とのからみが増えるとだんだん受けっこ化してしまって、なんだかもったいなかった。あと次男とのCPはいいんだけど、なんで惹かれあったのかよくわかんなかった。次男とか、ゲイだし和風美青年に惚れるというのはわかるとしても、内面がよくわからない。ていうか、全体に恋愛面が物足りない。
でも恋愛面が物足りないのは、まさしくホームドラマに重きが置かれてるからで、家族はそれぞれ丁寧に描写されててみんな魅力的だし、話も面白かった。ただ丁寧ではあるけれどもっと読みたいという感じはあったので、もっと長期連載で書いてくれたらよかったのになあとは思う。そしたら恋愛面ももっと丁寧に描写されただろうし。
全体的には、高井戸あけみらしい、のんびりしつつところどころ細かく語られてる緩急ある感じというのか、ともあれ作者のファンにはオススメです。