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[ 読書/BLコミック ]

やまねあやの『ファインダーの隻翼』

 前巻の『檻(ケージ)』よりは格段に面白かった。アレの後の麻見の笑いとか、飛龍の嫉妬ブチ切れとかの場面がベタでよい。あと、偶然その回に本誌を読んだ時から思ってたんだけど、秋仁が麻見に「あんたを売ったのはオレだよ」と言うシーンがかなりいい。わざわざ麻見に伝えにいく秋仁も、それを聞いた麻見の表情とか反応もいいと思う。しかし麻見は全体的にはデッサンが崩れて来ているような…麻見がきちんとカッコよくないとなんかいまいち盛り上がりに欠けるなぁ。

 香港行きの前までってことで本編が短くて残念なのだけど、しかし同時収録の「ベイクド・スイート・メガネ」というわけのわからないタイトルの短編がすごく好きになってしまった。エリートっぽいお堅いメガネリーマンとそれに営業かけてる天然ぽい肌着屋の元気営業で、超ベタベタ展開で大変よろしい。今まで読んだやまねあやのの中で一番好きだ。ページ数が少なくていろんな小道具が使い切れてないのが残念。ラストなんかも駆け足でもったいなかった…。あと「まんぷく堂」という名のケーキ店(しかも店名が筆書き)がかわいかった。
 そのほか、代議士の親父たちの書き下ろしもあってひじょうに充実した印象(笑。

 すごく好きとかファンというわけではないのだけれど、なんだかんだ言ってやまねあやのもやめられない。ここまで売れてる理由は正直よくわからないけど、やはりある種のよい漫画家さんなのだとは思う。

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