坂井朱生『思いちがいも恋のうち』
写真家×リーマン。
外見クールビューティながら、性格立ち居振る舞いがめちゃくちゃ子ども、ちなみにお酒も飲めない、味覚も子ども、なリーマンが、傲慢強引そうなイケメンにコナかけられてホイホイついてってしまう。免疫のない受けは途端メロメロだが、攻めは受けのことを遊びなれたクールな奴だと思ってるらしく、なんとかボロを出さないようにクールビューティを演じようとする受け。
外見クールビューティー、それを裏切る子どもな内面、なのだが遊びなれたクールなゲイを演じようとする、受け…というのは、文章で表現するのは、難しいのでは…。こういう設定は、漫画の方が向いてそうだよね。しかも、受け一人称だし…。せめて受け視点の三人称にすればいいのに…作者は何を思って一人称にしたんだろう…一人称なら受けの気持ちにべったり寄り添うことはできるけど、でも受けべったり視点で、子どもっぽいモノローグまんさいになっちゃってるし…それってなんだかいまいち。
基本の筋はタイトルどおりに勘違いものなのだが、基本的に勘違いものというのは、どうやって勘違いを是正するのかが展開上の大きなポイントになると思う。しかし大抵の作品では、どっかでブチ切れた受けに、攻めが違うんだよと諭す、というこそばゆい場面で締めだよね。他になんかうまい締めはないかなあ、と思うけど思いつかないね。うーん。