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[ 読書/BL小説 ]

愁堂れな『伯爵は服従を強いる』

 絵画大好き英国伯爵×フィナンシャルプランナー。
 受けがどうしても手に入れたい絵を出品するオークションにまぎれこんだはいいものの、狙ってた絵は受けが入札した瞬間から(笑)伯爵とオイルダラーにつりあげられて、相場の十倍以上の価格に。あきらめ切れない事情がある受けは、絵をゆずってもらうために伯爵に服従を誓うことに云々。

 オビには伯爵バーサスオイルダラーみたいなことが書いてあったのに、オイルダラーはほとんど出てこないというかただのアテウマなので、看板にすこし偽りアリかと…でも表紙は二人だからうすうすわかっちゃいたが。

 わりと面白かったんだが、どうもしっくりこない点が多く、伯爵が受けの申し出を一旦拒否したあとは何してたのかとか、そもそもそこで受けを一旦拒否したってことは伯爵が絵を落札したのはどこまで分かっててのことなのかとか、受けの父の画家のことほんとに好きだったのか、こっちもどこまで分かってたのか。全然わからんというか、冷静に考えてみると伯爵の行動原理がさっぱり一貫してない気が。
 まあいいですけどね。ただ、どこまで分かっていたのかで、伯爵の評価はぜんぜんかわってくるよね。結構いい奴っぽいんだけど、わからん。いい奴ぽいって書いたけど、ダメ人間かもしれない。最後とかもパスポートどっからもってきたんだよって感じで、ムチャクチャしてるし(笑。

 受けは金持ちにコンプレックスがありつつ頑張っててでも少しひねくれてて、よかった。が、攻めに流されてるような面もあるのでは。

 絵に関する筋自体はベタだけどわたしは結構好きです。

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