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2009年09月02日

いとう由貴『復讐はため息の調べ』

 第二次大戦中、機密処理の任務を遂行中にケガ人たちを島に置き去りにした大尉。戦後となり、実家は焼けてしまった上生真面目で要領のよくない元大尉は生活苦に陥っており、大事な義理の妹が栄養不足からか結核に。にっちもさっちもいかなくなったとこに現れたのは以前自分が見殺しにした元兵士で、妹を助けてほしいならお前の身体をよこせといい、復讐のために元大尉をなぶるのだが云々。

 中盤までは結構面白かった。
 受けは生真面目で不器用で、攻めになぶられつつも、恨まれるのももっともだし妹を助けてくれるのなら、と結構前向きで、攻め家の家事をしたりなんだり。
 攻めはわりとよくある感じというか、復讐にかられつつも受けのそういうところに次第に惹かれていって、という。
 なんだがしかし、ちょっといまいちカタルシスが足りない気もする。もっと受けはかわいそうでもいい気がするし。たとえば攻めが声をかけるまで妹のお見舞いに自発的に行けなかったりとか、そういういじらしいかわいそうさがもっとあったらよかった。
 というか、そういうドラマチックなかわいそうさを演出するのを抑制してるのかな?というような印象もあった。戦争ものというか、受けは過去の罪があるし、あんましかわいそうばっかりに出来ないし…という抑制を感じた。なんとなく。作者はどうか知らないけれど、テクスト主体が受けを断罪せねば、という意志をどっかに持っているような気がしたのだ。

 後半は、なんだかそういう抑制?のようなものも含めて、いろんな意図がいりまじって、収拾もつかなくて息切れしてる?という印象があった。というか、一番わかりやすい流れ(たぶん妹が亡くなる→受け自分を自分で断罪しようと自刃→攻めがなんらかの論理でひきとめるってなるのかな?と思った)を、なんでか抑制したような感じがしてて、ありきたりな流れを避け、あと上述のような受けの断罪のためにか、なんか妙な流れになってた気がする。そんでいろんな論理がグダグダとまとまらずに、よくわからないうちにそういうことになだれ込んでしまったような…。
 まあなんだか、テクストも論理や流れを整理できてない気がするし、あたしもなんだかいまいち整理できてないのだが…。

 まあいいや。
 戦争物としては(BLだからというだけの理由でこのジャンルから排除する必要はないよね)やはり戦争がいけないのであって兵士も被害者、という論理を、もうちょっとで別の角度から見据えられそうな気もしたのだけれど結局収拾つかなくてそこに落とし込んじゃった感じでもったいないなあ、という気がした。
 あとなんとなく、林芙美子『浮雲』を思い出したのだけれど、そういえばあっちは戦時下の思い出をひたすら美化して戦後がグダグダ、という逆パターンなんだよなあ。

 絵はいまいち合っていない気がした。



2009年09月01日

英田サキ『この愛で縛りたい』

 大学からの親友同士、アメリカ行きが決まった受けはずっと好きだった攻めを監禁、無理矢理のっかって関係を終わらせようとするのですが云々。

 …あまりにごくふつうの話で、なんともかんとも。
 梗概の時点では、監禁というポイントがどう使われるのか、ってくらいの興味があったんだけど、そんなあたりもあまりに軽くてまったく面白みがなかった。受けの気持ちの強烈さとか、監禁という犯罪行為を覆すような攻めの気持ちの変化とか、ぜんぜん物足りなかった…。
 そんな感じで、キャラもお話も悪い意味でベタすぎて、しかもやけに淡々としてるので、ざーっと流してしまった。



2009年08月31日

鳩村衣杏『傍若無人なラブリー』

 映画配給会社の先輩の弟は、イケメン俳優×王子っぽい後輩。
 攻めがマンションの同じ階に引っ越してきて、なんか兄べったりだし感じよくないしかかわらんようにしよう、とか思ってたらなんか懐かれて、あれ?結構素直でかわいいし、なんか感受性も面白くて惹かれてしまいますわ。

 なんかなーーーなんだろう???
 やっぱりこれも、鳩村衣杏はどうしちゃったのだ、なんですが…なんかこんなことばっか言ってる気がする。最近のガッカリ感はただのあたしの主観なんかなあ、とも思っていたんだが、アマゾンヌのレビューにもそのようなこと書かれてる方いるし…。うーん。
 あ、ただ断っておきたいのは、くれぐれもあたしは文句付けるために読んでるんではないということで、梗概読んで期待して買って読んでるからこそ、こうして愚痴りたくなってしまうのです…。

 やはりごたごたいろんなキャラやモチーフ詰め込んで、それらがうまくバランスとれてない、というダメパターンが何作かある気がする。
 この作品もそういう感じで、この配給会社周辺には他作品のCPが大量にいるらしく、なんだか知らない人が我が物顔でいっぱい出てくる感じ。

 攻めはかわいいけど結構ワガママ…ていうか、そのかわいさが、書かれている以上にはわからんというか。あんなイケメンで兄のことを兄ちゃんとかゆっちゃうのカワイイ、とか受けが思っているけれど、それは同意できるけれどそれだけよね、という感じというか。
 受けはオタク・ハーフの美形・にこにこ笑顔の調整役、と設定がごたごたしていて、想像しづらい。オタク設定は宝石会社社長との話とかでいろいろ出てくるけれど、この設定なくても話的にもキャラ的にもあんまし影響ない気がする。むしろ、なんとなくオタクっぽいモノローグが、ちょっとウザキャラ気味になってしまっている気がするし…。なんとなくオタクっぽい、ではなくて、がっつりオタクだったら、むしろよかったのかも。にこにこ笑顔じゃなくって、コミュ不得手とか。王子顔で挙動不審とか。



2009年08月28日

墨蜘ルル『華と蝙蝠』

 吉原のすみっこの「蝙蝠」の主人は、ある日あやしげな女衒から武家の出っぽいあやしげな少年つーか青年を売り込まれ、手をつけようとしたらいきなり手合わせを申し込まれ、結局用心棒扱いで側に置くことにしましてなんだか事件の影が?

 短編二本プラスおまけ一本で、そこそこ面白かった。
 下品でちゃらちゃらしててヘタレ、でも実は裏家業をもつ蝙蝠と、武家の出ながら家族運にめぐまれずに家を出ざるを得なかった武士が、不器用ながら惹かれ愛というか。
 なんで蝙蝠が武士に入れ込んでるのか、武士が蝙蝠に惚れたのかはよくわからない。理由はないのかもしれない。でもまあ互いに出会うまでの孤独とかはいろいろ書かれてるので、まあ運命の出会いだったのねという感じ。
 前半の終わりに蝙蝠の本名がほのめかされるのだが、あたしにもすぐわかる感じで後半読んでああやはり、となった。

 文章がいまいちうまくない。呼応がしっかりしてなかったり、短文羅列&改行とか、ウェブ文体ぽいとこもある。あとなんか時代考証的にときどきエーなんですが、あまり気にしないほうが幸せ。
 金ひかるのイラストは、よくもわるくもすごく無難なんだよなあ。かわいいし。武士が少年ぽくて華奢なのはちょっといまいちだった。



2009年08月25日

水原とほる『愛の奴隷』

 建築事務所で働いてる受けは、小児麻痺で片足の発育が悪く、中学校でいじめから助けてくれた攻めが好き。攻めはヤクザの一人息子で、家と離れたくて外資系の不動産会社で働いてて、受けの部屋を訪ねてきたりリハビリセンターに送迎してくれたり抱かれたりでうれしいのですが、自分達はいったいどういう関係なのかしら。そんなおりに攻め実家の跡取り問題が浮上して、攻めも狙われたりなんだりときなくさいのです。

 うーん。
 自分は攻めが好きだけど、攻めは自分に同情してくれてるだけ、もしくは暇つぶしに手っ取り早くしてるだけ、だから思い上がらないようにしなきゃ…とか、受けが延々と卑下してる状況が全体の四分の三くらいをしめる。
 残りは受けが悲惨な目にあう感じなのだが、これがまたこの作家なので結構エグく、エグいわりになんというかその後の展開もあんましすっきりしないというか、いやな感じが残った気がする。

 受けが卑屈なのも臆病なのも理由はあって、それは不自由な脚による引け目なんだけれど、逆に言うとこの脚の設定は受けの卑屈さ以外というか、お話の筋にはぜんぜん関係ない気がして、ちょっとどうなのかなあとも思ってしまう。
 なんだろうね、かわいそう受けは好きなんだけれど、この受けはそういう理由はあるにしても、周りを全然見ようとしないし、あまり好きにはなれなかった。
 そんな受けの視点で語られているので、攻めはそっけないふりして実は受けが大好きなんだろうな、ということ以外はよくわからん。

 そんなわけで、お話もキャラもいまいちだったので残念。
 水原とほるは『青の疑惑』が気に入って、いくつか作品読んでみたけれど、あんまりあわないのかもしれない…。



2009年08月22日

六青みつみ『寄せては返す波のように』

 随分間が開いてしまいましたが、一月以上前に読んだ、ちょうど記憶モノ小説その2(その1もあったのです。
 書きたいことが多すぎて感想を後回しにしていたので、かなり長いです。
 そして、前言は颯爽と翻し、これはきっと今年のステキBL最有力候補!たぶん!
 
 地表のほとんどが水没し、人類は海底都市にほそぼそと暮らしており、更に流行病のせいで女性が減ってしまった世界。
 エリィことエルリンク・クリシュナは、流行病の特効薬をつくった科学者で、この世界を統べる研究所の所長になっている。養子のショアを研究に利用し、またその身体をもてあそんでもいたことで彼に去られてしまい、はじめて彼への思いに気づいたのだが時既に遅く、失意の日々を送っていた。
 ある日研究所の清掃員にショアによく似た少年を発見し、なんとはなしに自室に呼びつけたところ、ルースという名のその少年は不幸な事故によって記憶に障害をもっており、小一時間程度の記憶しか保持できないとのことだった。
 傷つけられようが何をされようがそれを記憶できないルースを利用し、エリィは彼にショアの身代わりをさせてひとときを楽しむようになるのだが、何度会っても初対面でしかないルースに次第にとまどいはじめて云々。

 こういう記憶障害ものって結構恋愛物語ではありがちなんですかね?個人的にそういうのをあんまり読んだことがないので(あっ『明日も愛してる』さえまだ積んでるんだった!)この作品の出来について他と比較しては言えないのですが、とりあえずすんごく面白かったし、よくできてると思ったし、萌えた。

 お話としては、とりあえず、非道な攻めが改心し、跪いて受けの愛を乞う…というのがメインの話ではなく(そういうのも大好きなんですけどね、改心はわりと早めで、しかし受けの記憶障害その他のために生じるいろいろいろな障害を乗り越えてく、という感じで、全く飽きさせない構成だと思います。

 ルースはけなげな少年で、正直あんまりあたし好みなキャラではないのですが、いいこなんですよー。
 それにやっぱり、記憶障害の設定はとてもせつなく、どうしても感情移入してしまう。エリィの気持ちがショアにあると思って泣いて家を飛び出してきたのに、悲しみの理由を忘れてしまってなんでだっけ?と思いつつ泣いてるとことか、とてもせつなくてよいのです。
「おれはあなたが好きだよ。でもあなたに、こんなふうに特別に扱ってもらえる理由がわからないんだ」「ルース…」「あなたがおれを好きになる理由が思いつかない。教えてもらったかもしれないけど、おれ、忘れてしまうから…」
 ああぁ…せつない!
 エリィはダメダメだけれど(笑、なんかかわいげのあるひとですね。サンドイッチからソースとかこぼすとこが可笑しい。高級だけれど淋しげな猫みたい、というルースの評がなんだかよいです。
 銀髪のキラッキラなキャラというのもいい。メガネだし。ていうか、ルースも金髪なので、キラキラカップルだなあと思った。

 さて、記憶障害のルースとエリィとの恋愛にはいろいろな示唆が含まれているんだろう。
 自分にとってルースがどれだけ大切な存在なのか、伝えるたびに愛しさが増してゆく。
 このように、どんどん忘れていってしまうルースに何度も思いを伝えることで、エリィの思いが降り積もり豊かになっていく…というのは、とても淋しくけれどあたたかいことだなあと思う。
 エリィの愛が豊かになっていく一方で、ルースの中にはエリィの愛情は蓄積されていかないという意味では、エリィの恋愛はある意味永久に独り相撲である。けど、恋愛って結局それでいいんでは?とも思うのだ。
 他者とは永遠にわかりあえないんだとわかった上でそれでも関係をつづけていく、というテーマがここしばらくずっと好きなのだけれど、エリィとルースの関係もそんなところがあると思う。
 己の非を認めて許しを乞うそして感謝や愛おしさといった気持ちを、相手にきちんと伝えてゆく。愛情や信頼関係というものはそのくり返しで築かれていくものなのだと、この歳になってようやくエルリンクは気づいた。――ショアと、目の前の少年に教えてもらった。
 ルースの側で受け入れてくれるのか、蓄積してくれるのかというのは、重要なことだけれども、たとえそれがかなわずとも、エリィは「何か」を積み重ねて生成していく可能性を持ち得ているんだろう。
 まあ、独り相撲の恋愛というのは、一歩間違えればストーカーになってしまうのかもしれませんが…(笑。

 ルースの側からもいろいろ考えられる。
 ルースは毎朝エリィという恋人に新しく恋をする。そして、
 朝も昼も夜も、時間があれば手帳の記録を読みふける。思い出を蓄積できない脳の代わりに自分が書き連ねた詳細な記録を読むことで、想いが募り胸が熱くなる。
 こんなふうに、エリィとの恋愛の積み重ねを常に覚えているためには、常に手帳を読んでいなければならないのだろうけれど、それは不可能だし、そんなことをしていたら逆に目の前のエリィを見失ってしまうだろう。だからルースにとって手帳は記憶の代わりであってとても大事なものだけれど、けれど一番大事なものではないのだ。それこそ、エリィのために手帳を捨ててしまえるほどに。
 だけれどきっとこれって記憶障害をもつルースに特有の問題に見えて、実は記憶の一般的・本質的な問題でもある気がするのだ。そもそもルースは記憶障害だとされているけれど、ではどれだけの期間分の記憶を保有すれば「健常」なのか?というのは恣意的な定義でしかないのだし。

 そんなわけで、ルースとエリィにとって、つみ重ねていく記憶というのはとても大事であって、でもそれほど重要ではないというアンビバレントなものだし、そうした記憶のありようは、実はこの二人に限らないことなんではないかと思わされるのだ。記憶の軽さと重さか(笑。そうした二律背反な記憶のありようを、この作品はとってもうまく書いていると思う。
 後日談もふくめた終わり方がとってもあたたかい雰囲気なのも、とてもいいなあと思う。ルースの記憶障害は、本質的な部分では決して悲劇ではないのだ、という。

 あっ、タイトルもぴったりですごくいいと思う。
 藤たまきのイラストもぴったりでいいと思う(笑、絶賛気味ですかね。

 ところでこの話は、ショアのお話『蒼い海に秘めた恋』の続編だそうなのですが、こっちはあんまし惹かれなかったので未読…そして、エリィ→ショアなお話は、すごく気になるけれど今さら読めないだろうなあ…(笑
 とりあえず、更なる続編は無理としても、エリィルースの二人のお話はもう少し読んでみたいです。



市村奈央『恋愛たまご―神崎史朗(25)の場合』

 たまごから生まれた天使は、名前をつけてくれた御主人様のドキドキとトキメキで成長し、御主人様の恋をかなえてくれるのです。が、御主人様になったメガネリーマンはクールで恋とかしたことないしする予定もないし、なんかかんかかまってくる元気な同僚もうざったいだけなのです。

 最初の話は、面白げな設定だし、恋ができないリーマンと、そんな御主人様でドキ☆メキがもらえなくって、でも御主人様のためにがんばる天使、リーマンに惚れてる同僚と、その天使とで、そこそこ面白く読んだ。けど受けの隣家の当て馬イタリア人とか、攻めの先輩に受けが嫉妬とか、後半だんだんつまらなくなって流し読みしてしまった。
 ていうかこれ、基本設定は明神翼がつくっていたのね…そういえばなんかリブレのどっかで見たことあるような気がしてきた…。
 面白く読めたのが最初の方だけってことは、つまりこの作家の作品としては、あたしにはいまいちだったということなんだろうな…むむむ。



2009年08月20日

水原とほる『氷面鏡』

 事情があって離れて暮らしていた双子の兄と、中学に入ってから再会して、それからべったりくっついて暮らしてきたのですが、興味半分みたいなかんじでそうゆう関係になったのです。が、高校生になって弟は罪悪感を感じはじめ、もうやめたいと思うものの兄は全然わかってくれなくて、ずるずるそうゆう関係が続いているのです。そんなこんなで家に帰るのがいやで公園でぼーっとしていたら、裏手のマンションの大学講師と知り合って云々。

 なんかどのキャラも好きになれなくて、読むのが苦痛だった。
 主人公からしてよくわからん。唐突に罪悪感にめざめた理由とか、そもそも性格とか、よくわからん。攻めを好きになったのも、やさしくされたからってだけなのかな。
 兄はまた、弟への執着とか感情的すぎるとことか、事情などから同情すべき部分があるにしても、正直気持ち悪いし全然好きになれない。なので、弟が兄を切れない理由も、双子だからとか、かわいそうだからとか、状況面からしか理解できなくて、兄自身の魅力はぜんぜん感じられないので、兄は勿論、弟にも感情移入できない。
 攻めは攻めで、ちょっとだらしなくて、そこそこ優しい大人の人…つまりごく普通の人なので、どうも思い入れもないし、主人公が攻めに惚れた理由もわからないし、攻めが主人公に惚れた理由もなんだかよくわからないままだった。

 どうでもいいんだがこの攻め、いくら京大出だからといって、史学系で修士卒、三十代半ばで大学講師、しかもどうやら一つの大学で数コマ持っているっぽいし…更に、既に著作が数冊って…化け物みたいな優秀な学者だなあ…と、意地の悪いことを思ったりしましたが。



2009年08月19日

水無月さらら『主治医の采配』

 またトンデモがキター。

 クォータのイケメンで将来有望な弁護士先生、新婚初夜翌朝、滞在先の香港で人身売買組織に誘拐され、アラブの某国王にご購入される。三年後、某国の内乱でなんとか逃げだしNGOに助けられて日本に帰国するも、背中には焼き印、髪は総白髪、しかも組織になんかされた脚は検査所見にも異常がないのにうごかなくって、というズタボロ状態。家族にはうとましがられ、妻を去らせて、もうやる気なし男の彼を見守るのは、元高校の同級生兼テニス部同期兼元妻の親戚という形成外科医。しかし医師もまた、高校時代に足をいためてテニスをあきらめてからは、情熱を失ったやる気なし男で、弁護士のダメっぷりにイラついてみせたりなんだりなのです。

 …わはは。
 まず、BLで女性との新婚初夜後から始まるという破格ぶり。そこから傲慢強引なシークが愛に目覚めるアラブものになるわけでもなく、帰国後医師の情熱ややさしさに見守られて立ち直りラブをはぐくむというのでもない、という数段にわたっての破格ぶりに、敬意を表したい。なんか、たんに破格というんでもなく、BLの王道パターンにわざとかすめてそれをずらす、ってとこがこの作者らしいというか、あざとくも面白いとこだなあという気がする。
 やー、ほんと、いろんな意味で面白かったですよ。こんなふたりなので、トンチキで波瀾万丈な始まりには似合わない淡々とした入院生活だし、受けのドラマチックさに焦点化するでもなく、ふたりがそれぞれにやる気を持ち直していくありようがメインだし、その流れも淡々としていながらも、しかし興味深いという。

 挿絵も今BL絵師さんでは最も信頼できる絵師さんの一人、だと勝手に思っている小山田あみで、きれいでうまくってとってもよかったv

 難点といえば、受けの…なんというか、オノマトペがちょっと風変わりで…。
 あと、脚の治療場面は先端恐怖症気味なあたしにはワーでした。それにからんで、オチも面白くはあるんだけど、ちょっとワーなのでした。



2009年07月30日

榛名悠『貴方が咲かせた恋の薔薇』

 モデルのバイトをしてる大学生の受けは、ある日痴漢に襲われかけてたところを図体のでかい攻めが助けてくれたのですが、行き倒れかけの攻めにご飯つくってあげたらなんか餌付けっぽくなってしょっちゅう会うことに。

 痴漢に襲われかけてた受けが、いくらたすけてくれたとはいっても攻めにいいにおいがするとかゆっていきなりキスされて、それでなんでご飯つくってあげるのか…さっぱり意味不明。その辺りがやはり(作者も受けも)気になるのか、攻めのキスは条件反射みたいなもんでとかなんとか説明されてるけれど、ぜんぜん共感できないし、ああ(悪い意味で)BLのお約束なんですね、としか思えない。
 受けの友だちづきあいが表面だけ設定もなんだったのか。攻めを受け入れたのは淋しいからでもあるということなのか。よくわからん。
 モデルをしてるようなイケメンの受けが、こんなに天然で鈍いのもなんだか似つかわしくない気がしてなんだかな。
 攻めはスーパーマン攻め設定で、でもなんだか全然格好よくない。

 全体に面白みを感じられず、どっかで面白さの加速が始まるのでは…と期待して流し読みしていったら、一冊終わってしまった。くそう。

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もくじ

C・S・パキャット『叛獄の王子』1~4
名倉和希『初恋王子の甘くない新婚生活』
渡海奈穂『御曹司は獣の王子に溺れる』
夜光花『忘れないでいてくれ』
渡海奈穂『完璧な恋の話』
沙野風結子『疵物の戀』
千地イチ『君だけが僕の奇跡』
渡海奈穂『ご主人様とは呼びたくない』
渡海奈穂『マイ・フェア・ダンディ』
渡海奈穂『甘えたがりで意地っ張り』
渡海奈穂『ロマンチストなろくでなし』
水壬楓子『氷刃の雫』
夜光花『ラブシッター』
間之あまの『嘘つき溺愛ダーリン』
夜光花『花嵐の血族』
かわい有美子『月一滴』
いとう由貴『まだ、恋とは言わない ただ一度の恋のために』
かわい有美子『透過性恋愛装置』
杉原理生『光さす道の途中で』
雪代鞠絵『全寮制櫻林館学院 ~ゴシック~』
月村奎『眠り王子にキスを』
月村奎『それは運命の恋だから』
高岡ミズミ『ナイトローズ ~囚われの寵花~』
餡玉『怖がりヤクザに懐かれまして。』
神香うらら『傲慢紳士と溺愛クルーズ』
栗城偲『玉の輿ご用意しました』
伊勢原ささら『嫌われ魔物の大好きなひと』
真宮藍璃『純情淫魔と絶倫社長』
海野幸『良き隣人のための怪異指南』
相内八重『転生したらスパダリ王と溺愛生活が待っていた件』
夜光花『烈火の血族』
小中大豆『ラプンツェルの通い妻』
伊勢原ささら『孤独な天使が舞い降りる』
小中大豆『腹黒天使はネコ耳王子と恋に落ちるか』
滝沢晴『初めまして、君の運命の番です』
はなのみやこ『恋と謎解きはオペラの調べにのせて』
真式マキ『恋罠ロックオン』
高遠琉加『天使と悪魔の一週間』
谷崎泉『リセット 上』
海野幸『ifの世界で恋がはじまる』
越水イチ『ニャンダフルライフ』
小中大豆『甘えたがりなネコなのに。』
凪良ゆう『美しい彼』『憎らしい彼』『悩ましい彼』
名倉和希『手をつないでキスをして』
名倉和希『恋の魔法をかけましょう』
義月粧子『報われない恋の代償』
華藤えれな『眠れる森』
渡海奈穂『カクゴはいいか』
英田サキ『STAY』『AWAY』
かわい有美子『閃光と共に跳べ』
かわい有美子『饒舌に夜を騙れ』
神香うらら『カウボーイは清楚な花を愛す』
神香うらら『恋の吊り橋効果、試しませんか?』
釘宮つかさ『王子は無垢な神官をこよなく愛す』
橘かおる『咎人は罪に濡れて』
真宮藍璃『四獣王の花嫁』
いおかいつき『利息は甘いくちづけで』
間之あまの『恋とうさぎ』
たけうちりうと『海とボディガード』
沙野風結子『閨盗賊』
野原滋『年上の男性』
野原滋『買われた男』
野原滋『空の蒼』
秀香穂里『束縛志願』
バーバラ片桐『愛炎の檻』
間之あまの『お兄ちゃんのお嫁入り』
秀香穂里『純情アクマとひつじくん』
朝香りく『うちの殺し屋さんが可愛すぎる』
夕映月子『バズる男と営業の彼』
菅野彰『色悪作家と校正者の不貞』
義月粧子『秋田課長の憂鬱 ―御曹司に翻弄されて』
バーバラ片桐『無敵のまなざし』
野原滋『天色の瞳は千年の恋を抱く』
朝香りく『純愛エクスタシー』
朝香りく『ロマンチストは止まれない!』
野原滋『気高き愚王と野卑なる賢王』
夜行花『狐の告白 狸の添い寝 -眷愛隷属-』
夜光花『きつねに嫁入り -眷愛隷属-』
夜光花『眷愛隷属 -白狐と貉-』
月東湊『鳳凰様の約束の花嫁』
野原滋『愛されたがりの嘘つき』
野原滋『いじわる狐とハートの猫又』
月村奎『片思いアライアンス』
間之あまの『公爵は愛妻を攫う』
野原滋『犬、拾うオレ、噛まれる』
灯伽『満ちてゆく月』
あいだ『やさしくしないでくれた』
たけうちりうと『琥珀とボディガード』
たけうちりうと『星とボディガード』
たけうちりうと『薔薇とボディガード』
宮緒葵『奈落の底で待っていて』
鈴木あみ『恋と戦争~前火に堕ちる騎士~』『恋と戦争~後宮にひらく薔薇~』
金坂理衣子『宝石紳士と甘い初恋始めました』
高岡ミズミ『祟り神様の愛し子』
丸木文華『言いなり』
楠田雅紀『あの日、あの場所、あの時間へ!』
バーバラ片桐『家に帰って一人で泣くわね』
ジョシュ・ラニヨン『アドリアン・イングリッシュ6  So This is Christmas』
ジョシュ・ラニヨン『アドリアン・イングリッシュ5 冥き流れ』
ジョシュ・ラニヨン『アドリアン・イングリッシュ4 海賊王の死』
ジョシュ・ラニヨン『アドリアン・イングリッシュ3 悪魔の聖餐』
ジョシュ・ラニヨン『アドリアン・イングリッシュ2 死者の囁き』
ジョシュ・ラニヨン『アドリアン・イングリッシュ1 天使の影』
J・L・ラングレー『恋する狼』
J・L・ラングレー『狼の見る夢は』
秀香穂里『黒い愛情』
J・L・ラングレー『狼の遠き目覚め』
バーバラ片桐『摩天楼の鳥籠』
鈴木あみ『Heimat Rose』1~4
J・L・ラングレー『狼を狩る法則』
沙野風結子『帝は獣王に降嫁する』
私屋カヲル『鳶に蝙蝠』
いおかいつき『飴と鞭も恋のうち』
沙野風結子『処女執事 ~The virgin-butler~』
小中大豆『盗賊王の溺愛花嫁』
剛しいら『黒衣の公爵』
剛しいら『牡丹を抱いて』
剛しいら『大いなる遺産』
木原音瀬『鈍色の華』
高尾理一『鬼の王と契れ』『鬼の王を呼べ』『鬼の王に誓え』
高尾理一『意地悪なカウボーイ』
剛しいら『ライオンを抱いて』
木原音瀬『熱砂と月のマジュヌーン』
綺月陣『スレイブ・ゲーム』
名倉和希『アーサー・ラザフォード氏の遅すぎる初恋』
いつき朔夜『初恋ドレッサージュ』
渡海奈穂『兄弟とは名ばかりの』
『小説Chara』1月号
凪良ゆう『真夜中クロニクル』
剛しいら『ブロンズ像の恋人』
丸木文華『罪の蜜』
森本あき『黒い天使の甘い契約』
栗城偲『冗談やめて、笑えない』
遠野春日『夜の砂漠に護られて』
亜樹良のりかず『はちみつdarling』
本宮榎南『狸といっしょ』
剛しいら『月の秘密』
あすか『血の桎梏〜邂逅〜』
バーバラ片桐『夜に堕ちる執事の純情』『極道の花嫁』『魔窟のプリンス 』『惚れてもいないくせに』
遠野春日『摩天楼で愛を囁いて』
砂床あい『被虐の檻』
五百香ノエル『こういうときにそうくるか』
あすか『砂漠の愛奴隷』
雪代鞠絵『有栖川家の花嫁』
斑鳩サハラ『恋の粗挽きネル・ドリップ』
バーバラ片桐『復活の秘策と陥没の秘策』
鳩村衣杏『やんごとなき執事の条件』
五百香ノエル『ちるはな、さくはな』
剛しいら『猫を愛でる犬』
高尾理一『お侍、拾いました。』
夜光花『偏愛メランコリック』
水無月さらら『美少年は32歳!? 』
いとう由貴『危うい秘め事』
夜光花『ミステリー作家串田寥生の考察』
大鳥香弥『にせ王子ピナ』
名倉和希『おしおきは愛をこめて』
樋口美沙緒『他人じゃないけれど』
杉原理生『薔薇と接吻』
森本あき『悪魔な恋人』
名倉和希『殉愛のしずく』
松雪奈々『なんか、淫魔に憑かれちゃったんですけど』
よみさし。
剛しいら『禁縛』
よみさし。
五百香ノエル『骸谷温泉殺人事件―MYSTERIOUS DAM!1』
綺月陣『龍と竜~銀の鱗』
高尾理一『下僕の恋』
石原ひな子『パパは王子様』
バーバラ片桐『飛鳥沢総帥のタブー』
剛しいら『天使は罪とたわむれる』
名倉和希『耳たぶに愛』
★2010・BL小説ベスト10
五月緑子『少年王は砂漠の花を略奪する』
沙野風結子『くるおしく君を想う』
いとう由貴『灼熱の牢獄』
五百香ノエル『マイ・ディア・プリンス』
剛しいら『愛玩人形』
水無月さらら『新進脚本家は失踪中』
樹生かなめ『悪魔との契約』
よみさし。
沙野風結子『獣の妻乞い』
清白ミユキ『ボディガードは恋に溺れる』
かわい有美子『天国より野蛮』
夜光花『薔薇の刻印』
夜光花『束縛の呪文』
高遠琉加『夢の庭』
眉山さくら『官能と快楽の砂漠(ハーレム)』
和泉桂『バロックの裔―無垢なまなざし』
丸木文華『あんたとお前と俺。』
高尾理一『野蛮人の求愛』
秋月こお『スサの神謡』
バーバラ片桐『ペット愛玩業』
剛しいら『その刑事、天使につき』
砂原糖子『天の邪鬼の純情』
ごとうしのぶ『リスク』
いとう由貴『秘めやかな恋の旋律』
五百香ノエル『運命はすべて、なるようになる』その3
五百香ノエル『運命はすべて、なるようになる』その2
五百香ノエル『運命はすべて、なるようになる』上、下
あすか『極上のエゴイスト』
久我有加『いつかお姫様が』
樋口美沙緒『八月七日を探して』
遠野春日『欲情の極華』
清白ミユキ『傲慢だけど可愛いあなた』
読みさし。
黒崎あつし『お嫁さんになりたい』
砂原糖子『斜向かいのヘブン』
バーバラ片桐『ストーカーはじめました。』
砂床あい『一途な夜』
栗城偲『恋をするには遠すぎて』
凪良ゆう『散る散る、満ちる』
清白ミユキ『幸せのデセール』
橘かおる『傲慢な支配者の花嫁』
橘かおる『蒼炎―secret order』
あすか『桃色砂漠』
凪良ゆう『落花流水』
夜光花『蒼穹の剣士と漆黒の騎士』
樋口美沙緒『愛の巣へ落ちろ!』
剛しいら『匣男』
沙野風結子『つる草の封淫』
よみさし。
夜光花『二人暮らしのユウウツ―不浄の回廊2』
凪良ゆう『全ての恋は病から』
和泉桂『宵星の憂い 桃華異聞』
四ノ宮慶『玩具の恋』
いとう由貴『誓いが永遠にかわる海』
高遠琉加『甘い運命』
高岡ミズミ『人類学者は骨で愛を語る』
五月緑子『ひーいずまいですてぃにー』
いとう由貴『囚われの花嫁』
いとう由貴『愛よ、灰にかえれ』
高尾理一『恋するバンビーノ』
橘かおる『砂漠の鷹と暗殺者』
朱西美佐『暁の落花』
絢谷りつこ『宵山に啼く恋し鳥』
いとう由貴『そして、裏切りの夜が始まる』
ひちわゆか『チョコレートのように』
水島忍『憑いてる純愛』
高月まつり『モンスターズ・ラブスクール』
西江彩夏『純情な人のように、さよなら』
ひちわゆか『12時の鐘が鳴る前に』
洸『恋―La saison d’amour』
仔犬養ジン『愛の報復』
あすか『ラブちぇん』
榊花月『地味カレ』
いとう由貴『愛の言葉を囁いて』
剛しいら『盗っ人と恋の花道』
火崎勇『そのキスの裏のウラ』
剛しいら『華の涙』
遠野春日『茅島氏の優雅な生活』2、3
遠野春日『茅島氏の優雅な生活』1
夜光花『堕ちる花』
★2009・BL小説ベスト10
高遠琉加『成澤准教授の最後の恋』
須藤安寿『永遠に咲く花のように』
砂床あい『銀盤のシャノワール』
読みさし。
遠野春日『美貌の誘惑』
ごとうしのぶ『誰かが彼に恋してる』
木原音瀬『夜をわたる月の船』
水瀬結月『あなたに真心にゃん急便』
剛しいら『優しい罠』
藍生有『双つ龍は艶華を抱く』
夜光花『忘れないでいてくれ』
海野幸『愛のカレー』
いつき朔夜『初心者マークの恋だから』
愁堂れな『嘆きのヴァンパイア―愛しき夜の唇』
高尾理一『天狗の嫁取り』
中原一也『ワケアリ』
水原とほる『午前一時の純真』
いとう由貴『復讐はため息の調べ』
英田サキ『この愛で縛りたい』
鳩村衣杏『傍若無人なラブリー』
墨蜘ルル『華と蝙蝠』
水原とほる『愛の奴隷』
六青みつみ『寄せては返す波のように』
市村奈央『恋愛たまご―神崎史朗(25)の場合』
水原とほる『氷面鏡』
水無月さらら『主治医の采配』
榛名悠『貴方が咲かせた恋の薔薇』
雪代鞠絵『可愛い下僕の育て方』
砂原糖子『ラブストーリーで会いましょう』上・下
いつき朔夜『征服者は貴公子に跪く』
雪代鞠絵『honey』
鳩村衣杏『好きだなんて聞いてない』
高尾理一『愛咬の掟』
凪良ゆう『初恋姫』
小川いら『ドクターの恋』
山田芽依『桃源上海―アイノアカツキ』
砂原糖子『15センチメートル未満の恋』
森住凪『異国の館に恋の降る』
神香うらら『桃色☆王子―胸の秘密はミルキーピンク』
神江真凪『MOON DIVE』
西江彩夏『ナルシストの憂鬱』
高尾理一『二十六年目の恋人』
いとう由貴『天使と野獣』
桂生青依『恋々と情熱のフーガ』
水瀬結月『恋花火』
楠田雅紀『アゲハ蝶に騙されて』
有栖川ケイ『コーザ・ノストラに愛を誓う』
月宮零時『眼鏡屋と探偵』
木原音瀬『眠る兎』
木原音瀬『吸血鬼と愉快な仲間たち』4
高遠琉加『唇にキス 舌の上に愛』その2
高遠琉加『唇にキス 舌の上に愛』
橘かおる『玉帝の箱庭―紅蓮の朱雀』
いとう由貴『哀しみは雪のように』
夜光花『凍る月 ~灰色の衝動~』
名倉和希『恋愛記憶証明』
樋口美沙緒『愚か者の最後の恋人』
いとう由貴『恋の誘惑、愛の蜜』
須和雪里『サミア』
よみさし。
砂原糖子『恋のはなし』
★2008・BL小説ベスト10
斑鳩サハラ『Pretty Baby 3』
榎田尤利『秘書とシュレディンガーの猫』
和泉桂『貴公子の求婚』
綺月陣『この世の楽園』
高遠琉加『王子様には秘密がある』
剛しいら『レッスンマイラブ』『レッスンディープラブ』
水島忍『傲岸不遜なプロポーズ』
高尾理一『溺れる獣』
夜光花『不浄の回廊』
高遠琉加『美女と野獣と紳士』
木原音瀬『吸血鬼と愉快な仲間たち』3
ごとうしのぶ『誘惑』
いおかいつき『秘密の鍵開けます』
砂原糖子『ミスター・ロマンチストの恋』
夜光花『それが愛なのさ』
木原音瀬『NOW HERE』
斑鳩サハラ『Pretty Baby 2』
池戸裕子『砂漠の王は愛を夢見る』
いおかいつき『運命の鍵開けます』
斑鳩サハラ『Pretty Baby』
魚谷しおり『華族花嫁』
松前侑里『パラダイスより不思議』
夜光花『リアルライフゲーム』
かみそう都芭『薔薇のベッドでため息を』
加納邑『東京魔人倶楽部』
池戸裕子『年下の男』
斑鳩サハラ『官能のブルー・マンデー』『誘惑のブラック・ベルベット』
榎田尤利『獅子は獲物に手懐けられる』
読みさし。
烏科ひゆ『独裁者の接吻』
菅野彰『高校教師、なんですが。』
高尾理一『落花の褥』
木原音瀬『愛すること』
松岡なつき『FLESH&BLOOD』6、7
松岡なつき『FLESH & BLOOD』3~5
松岡なつき『FLESH&BLOOD』1、2
ひちわゆか『今宵、雲の上のキッチンで』
鳩村衣杏『不運な不破氏の愛人契約』
遠野春日『LOVEラブ』
樹生かなめ『黄昏に花』『黄昏に花が舞う』
木原音瀬『さようなら、と君は手を振った』
海野幸『八王子姫』
榎田尤利『理髪師の些か変わったお気に入り』
夜光花『深紅の背徳』
神江真凪『First Love』
榊花月『秘書が花嫁』
水原とほる『悲しみの涙はいらない』
榎田尤利『ビューティフル・プア』
高遠琉加『ホテル・ラヴィアンローズ』
ごとうしのぶ『プロローグ』
松岡なつき『SWEET SAVAGE―やさしく殺して』
火崎勇『Doubt』
遠野春日『無器用なのは愛のせい』
二条暁巳『砂漠の花嫁は跳ね馬に乗って』
榎田尤利『犬ほど素敵な商売はない』
秀香穂里『3シェイク』
樹生かなめ『極楽浄土はどこにある』
高尾理一『ワイルド・ワイルド・ウエスト』
坂井朱生『リリカルな秘密のかたまり』
砂原糖子『言ノ葉ノ花』
榎田尤利『誓いは小さく囁くように』
橘紅緒『私立櫻丘学園高等寮』
火崎勇『恋の眠る夜』
橘かおる『玉帝の箱庭―鳳麗国の双子皇子』
愁堂れな『俺の胸で泣け』
水原とほる『青の疑惑』
いつき朔夜『ウミノツキ』
秋月こお『幸村殿、艶にて候2』
五百香ノエル『ありす白書』
高遠琉加『愛と混乱のレストラン』
水無月さらら『ゲット・ア・フォーチュン』
鈴鹿ふみ『アクトーレス失墜―ヴィラ・カプリ』
樹生かなめ『ありのままの君が好き』
烏城あきら『檻-おり-』
葉月宮子『美しき野獣』
藤森ちひろ『犬より愛して』
水原とほる『影鷹の創痕』
秋月こお『幸村殿、艶にて候』
海野幸『愛の言葉は花言葉』
剛しいら『欲望の狼』
秀香穂里『小説家は我が儘につき』
鳩村衣杏『彼の背に甘い爪痕を残し』
しみず水都『危ないカラダになっていく』
読みさし本。
木原音瀬『美しいこと』再
日生水貴『綺麗な彼は意地悪で』
木原音瀬『美しいこと(下)』
遠野春日『砂楼の花嫁』
山田たまき『ゴールデン・アワーズ・ショウ』
高岡ミズミ『君に捧げる求愛』
桜木知沙子『ふたりベッド』
榎田尤利『吸血鬼には向いてる職業』
英田サキ『愛してると言う気はない』
矢城米花『妖樹の供物』
樹生かなめ『猫から始まる恋もある』
ごとうしのぶ・おおや和美『15th Premium Album―タクミくんシリーズイラスト&ファンブック』
しみず水都『セクレタリーはセクシーで』
高遠琉加『溺れる戀』
ごとうしのぶ『恋のカケラ』
★2007・BL小説ベスト10
高尾理一『百年の恋』
いつき朔夜『コンティニュー?』
篁釉以子『だまされて楽園』
高尾理一『傲慢君主の専属契約』
榎田尤利『アパルトマンの王子』
桑原伶依『人気俳優は愛犬家』
夜光花『凍る月 紅の契り』
剛しいら『シンデレラを嗤え』
しみず水都『そんな上司に嵌められて』
木原音瀬『美しいこと(上)』
しみず水都『夜伽家来販売員の性活』
遠野春日『背徳は蜜のように』
放り投げ本。
剛しいら『新宿探偵』その2
剛しいら『新宿探偵』
小林典雅『老舗旅館に嫁に来い!』
水無月さらら『永遠の7days』
水無月さらら『恋愛小説家になれない』
英田サキ『さよならを言う気はない』
松岡なつき『アンダルスの獅子』
水無月さらら『オレたち以外は入室不可! 』
火崎勇『臆病な恋人』
南野十好『隣り合わせの純情』
木原音瀬『吸血鬼と愉快な仲間たち2』
夜光花『おきざりの天使』
名倉和希『期間限定の恋人』
秋月こお『逡巡という名のカノン』
甫刈はるひ『鎌倉茶寮恋物語』
崎谷はるひ『SUGGESTION』
高岡ミズミ『恋は君に盗まれて』
いつき朔夜『八月の略奪者(ラプトル)』
いつき朔夜『G1トライアングル』
剛しいら『永遠少年』
和泉桂『姫君の輿入れ』
夜光花『夜を閉じ込めた館』
いつき朔夜『午前五時のシンデレラ』
剛しいら「顔のない男」シリーズ
愁堂れな『帝王の犬―いたいけな隷属者』
こたにみや『侵入者は愛をささやく』
魚谷しおり『傲慢な恋人』
剛しいら『蜜と罪』
榊花月『冷ややかな熱情』
秀香穂里『夜情にゆだねて』
秀香穂里『俺を飼ってくれ』
杏野朝水『甘える予感』
剛しいら『仇なれども』
水無月さらら『社長椅子におかけなさい』
秀香穂里『ノンフィクションで感じたい』
池戸裕子『ご主人様の秘密の恋人』
秀香穂里『誓約のうつり香』
高岡ミズミ『天使の爪痕』
桜井真紀『平和のススメ。』
椎崎夕『あなたの声を聴きたい』
甫刈はるひ『不機嫌なピアニスト』
甫刈はるひ『翻訳家は嘘をつく』
牧山とも『愛でるなら籠の鳥』
英田サキ『NGだらけの恋なんて』
水無月さらら『オトコにつまずくお年頃』
火崎勇『彼につく嘘』
榎田尤利『神さまに言っとけ』
英田サキ『今宵、天使と杯を』
水島忍『生贄ゲーム』
遠野春日『瞳は口ほどにものをいう』
鳩村衣杏『駄犬は愛を求める』
水碕夢見『真夜中の吸血鬼』
いとう由貴『裏切りに愛の雫を』
榎田尤利『執事の特権』
鳩村衣杏『秘書の嗜み』
鳩村衣杏『絶対に負けない恋愛』
鳩村衣杏『松風の虜』
弓月あや『天使の贖罪』
椎崎夕『親友と恋人と』
椎崎夕『弟の親友』
鳩村衣杏『エレベーターで君のとこまで。』
鳩村衣杏『王様は美男がお好き』
真船るのあ『御曹司は恋に啼く』
綺月陣『龍と竜』『龍と竜~白露』
橘かおる『舞踏会の夜に華は綻ぶ』
★2007上半期・BL小説ベスト10
椎崎夕『きみの背中を見ている』
夜光花『不確かな抱擁』
木原音瀬『牛泥棒』
榊花月『カミングホーム』
夜光花『水曜日の悪夢』
いとう由貴「たとえ~シリーズ」
榎田尤利『ひとりごとの恋』
剛しいら『愛を売る男』
木原音瀬『こどもの瞳』
剛しいら『愛を食べても』
仔犬養ジン『裏切りの夜』
英田サキ『いつわりの薔薇に抱かれ』
夜光花『凍る月 漆黒の情人』
篠伊達玲『ゆびさきの誘惑』
雪代鞠絵『ビューティフル・サンデー』
榎田尤利『華の闇』
剛しいら『紅茶は媚薬』
沙野風結子『蜘蛛の褥』
九葉暦『balance due ~薄幸体質の男~』
高月まつり『こんなハズじゃなかったのにさ』
高岡ミズミ『VIP』
烏科ひゆ『不機嫌な青い薔薇』
榎田尤利『無作法な紳士』
木原音瀬『秘密』
榎田尤利『寡黙な華』
榊花月『恋人になる百の方法』
坂井朱生『思いちがいも恋のうち』
夜光花『ずっと君が好きだった。』
高岡ミズミ『愛を知らないろくでなし』
遠野春日『高慢な野獣は花を愛す』
榎田尤利『歯科医の憂鬱』
佐藤ラカン『長靴をはいた黒猫』
夜光花『七日間の囚人』
魚谷しおり『優しい偽者』
嶋田まな海『極上ラブバケーション』
橘かおる『彼は閣下に囚われる』
榎田尤利『Stepbrother』
遠野春日『焦がれる熱情を貴方に』
橘かおる『紳士で野獣』
崎谷はるひ『ANSWER』
愁堂れな『身代わりの愛のとりこ』
英田サキ『バカな犬ほど可愛くて』
六本木曜『スーツの玩具』
橘かおる『砂漠の鷹と暗殺者』
鳩村衣杏『ドアをノックするのは誰?』
いとう由貴『うたかたの月』
橘かおる『その唇に誓いの言葉を』
高尾理一『危険な指先、甘い誘惑』
高尾理一『熱砂の夜にくちづけを』
榎田尤利『ごめんなさいと言ってみろ』
橘かおる『皇帝は彼を寵愛する』
榎田尤利『交渉人は黙らない』
木原音瀬『WELL』
木原音瀬『Don’tWorry Mama』
高岡ミズミ『あなたと恋におちたい』
高遠琉加『世界の果てで待っていて~天使の傷痕~』
高遠琉加『犬と小説家と妄想癖』
榎田尤利『ギャルソンの躾け方』
橘かおる『大公は彼を奪う』
愁堂れな『淫靡な関係』
高岡ミズミ『我儘なリアリスト』
榎田尤利『ソリッド・ラヴ』
甲山蓮子『極妻のススメ』
高岡ミズミ『永遠の愛を、我が花嫁に』
崎谷はるひ『くちびるから愛をきざもう』
遠野春日『貴族は華に秘恋を捧ぐ』
甲山蓮子『狂狼の熱き牙』
吉原理恵子『トライアングル・ラブ・バトル』
四谷シモーヌ『倫敦夜想曲』
高尾理一『一緒に暮らそうよ』
高尾理一『束縛は罪深い優しさで』
池戸裕子『楽園の獅子王』
榎田尤利『愛なら売るほど』
木原音瀬『吸血鬼と愉快な仲間たち』
高尾理一『奪いたい、守りたい』
小塚佳哉その他。
高尾理一『あんまり好きにさせないで』
高尾理一『ソウル・ドライブ』
神江真凪『青空の下で抱きしめたい』
秋月こお『嵐の予感』
いとう由貴『禁断の罪の果実』
高尾理一『ブレイクアウト』『ミッシング・ユー』
高尾理一『ご褒美はレースのあとで』
高尾理一『キスで目覚めたい』
ごとうしのぶ『薔薇の下で』
真崎ひかる『二匹のケモノと檻の中』
高尾理一『恋は追憶に揺れて』
高尾理一『龍と仔猫』
眉山さくら『ハートビートな嵐の夜』
遠野春日『キケンな遊戯』
高尾理一『紳士の甘い誘惑』
高尾理一『夜に濡れる蝶』
遠野春日『純愛ロマンチシスト』
あすま理彩『執事は夜の花嫁』
愁堂れな『伯爵は服従を強いる』
小塚佳哉『週末だけの恋人』
遠野春日『告白は花束に託して』
眉山さくら『佳人は罪に染まる』
遠野春日『愛される貴族の花嫁』
小塚佳哉『熱砂の王』『赤い砂塵の彼方』
眉山さくら『砂漠に堕ちた人魚姫』1、2
高遠春加『告白―scent of declaration』
遠野春日『恋愛は貴族のたしなみ』
眉山さくら『獣は弁護士に殉愛する』
斑鳩サハラ『裏大奥でござる』
小塚佳哉『誓約』
遠野春日『香港貴族に愛されて』
高遠琉加『この胸をどうしよう』
高岡ミズミ『この男からは取り立て禁止!』
遠野春日『ブルームーンで眠らせて』
秋山みち花『運命の砂丘』
藤村裕香『エンジェルガーデンの花嫁』
響かつら『蜃気楼と灼熱の恋』
高岡ミズミ『天使の啼く夜』
眉山さくら『姫君と不夜城の覇王』
夏木ひまわり『皇帝円舞曲』
小塚佳哉『恋におちる、キスの瞬間』
しいな貴生『傲慢すぎて…愛しい男』
鳩村衣杏『愛と仁義に生きるのさ』
高遠琉加『観賞用愛人』
遠野春日『秘めた恋情を貴方に』
秋月こお『中世遊楽団アウラ・ペンナ』
崎谷はるひ『純真にもほどがある!』
高遠琉加『天国が落ちてくる』
崎谷はるひ『恋愛証明書』
柊平ハルモ『焦がれる胸にくちづけて』
ごとうしのぶ『暁を待つまで』(その3)
ごとうしのぶ『暁を待つまで』(その2)
ごとうしのぶ『暁を待つまで』(その1)
崎谷はるひ『カラメル屈折率』
鹿住槇『二度とこの手を離さない』
高遠琉加『好きで好きで好きで』
鹿住槇『天才の烙印』
崎谷はるひ「白鷺シリーズ」
鹿住槇『遺産相続人の受難』
崎谷はるひ『ハチミツ浸透圧』
鹿住槙『欲張りな選択』
鹿住槇『優しい指でふれないで』
鹿住槇『夢中にさせて、させないで。』
秋月こお『人騒がせなロメオ』
崎谷はるひ『目を閉じればいつかの海』
柊平ハルモ『熱情のきずあと』
鹿住槙『お願いクッキー』
鹿住槇『君に抱かれて花になる』
秋月こお『センシティブな暴君の愛し方』(その2)
秋月こお『センシティブな暴君の愛し方』(その1)
タクミくんの奇妙な冒険。
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