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[ 読書/BL小説 ]

遠野春日『焦がれる熱情を貴方に』

 欧州某国皇太子×メガネ通訳な外務省職員。来日の際に知り合った受け(その他二名)を自国でのナンダカの式典に招き、気を配って&口説いてくる攻め、なんだけれど。

 『秘めた恋情を貴方に』の続編なのだが、前作では能面のようだったメガネ通訳の一人称で、いきなりこんなに饒舌に内面を語られてしまうと、すっごい違和感があってどうにも感情移入できないし、ほんとに同一人物?という感じ。皇太子は皇太子で、来日中はあんなにはっきりくっきり情熱的に他の男をくどいていたのに、受けへの(言葉はわるいが)鞍替えが唐突すぎて、これまたついていけない。まあなぜ受けに興味をもったのかという理由とか、以前の行動は軽率だったという反省とかもかかれてるんだけれど、それでもやっぱり違和感バリバリ。

 そんな感じで、この二人が思いを確認しあってくれても、なんだかとってつけたようでなあ、という感じ。
 むしろ、前作を読まずにこっちだけ読んだら結構面白く読めたかも、という気がする。前作どうせつまんなかったしなあ…。

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コメント

こんにちは!前にフジミの記事の所にお邪魔しました者です。いつもクロエさんの辛口(?)感想、楽しく拝見してます。遠野さんはこの記事標題作は未読ですが、私には当たりの時と、あれ?とズッコける時の差が大きい作家さんです(笑)。私が好きなのは、「茅島氏シリーズ」(L社、倒産してしまいましたが…)「情熱シリーズ」。オーソドックスに代表作と称されるあたりですね。

それから、少し前に挙げてらっしゃる「ANSWER」はきっと続編も文庫で出ることと思いますが、そちらもオススメですのでぜひぜひ。私はオリジナルレーベルで持ってるんです。ある意味さらに、“勢いは理屈をしのぐ”の好例といえます!

追伸:フジミ、5月1日新刊出ますね!

>べりんださん
こんにちは、ふたたびのコメントありがとうございます!うれしいです!

遠野さんは、やはり振幅の激しい作家さんなのですね…(笑。
わたしはBL小説は割と最近になって読み始めた人間なので、作家の人気や人気シリーズについてはかなり無知なので、感だけで(にぶい感ですが)読むものを選んでしまっていました。「情熱シリーズ」、是非読んでみたいです。「茅島氏」というのは金曜紳士倶楽部シリーズに登場しているあの方ですよね、きっと(あ、金曜紳士倶楽部もまだブログで感想を書いていないですね…。こちらも気になります。教えてくださって、ありがとうございます!

「ANSWER」の続編、やはり文庫版で出るらしいです。とっても楽しみです!べりんださんは元の新書版をお持ちなのですね。表紙絵のトリミングが個人的には微妙だったので、あの絵はやはり新書サイズの方が映えそうだなあ、と思っていました。

そして、フジミ!「逡巡という名のカノン」というタイトルだそうですね…正直、ちょっと不安なタイトルです…!欝な展開ではないといいなあ、と個人的には思っています…!

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