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[ 読書/BL小説 ]

あすま理彩『執事は夜の花嫁』

 人外伯爵×幼い頃伯爵に拾われた執事。

 なんだかなあ。人外、まあヴァンプなんですが、その設定と筋自体があんまり面白くない。友人ヴァンプとかも全然活きてないし、受けの学友とかも紙幅増の要員かと。ボーイズ部分を除けば、何が書きたかったんだろう、という感じ。
 その上、ボーイズとしての筋も面白くない。基本的には感情の行き違いなので、あからさま過ぎるディスコミュニケーションに萎える。

 あと受けのかわいそうっぷりが、やはりこちらも伯爵に拾われた弟との対比で強調されているのだが、兄弟なのにかたや伯爵に恩返しがしたいと自ら望んで執事に、かたや伯爵のおかげで寄宿舎のある学校に通い伯爵に甘えて育つ、なんて、違和感バリバリですよ。伯爵はひとしく接したがっているのに、受けが勝手にかわいそうな位置づけになりたがっているようにしか思えない。ので、弟をうらやましく思ったりされてもなんだかなあと感情移入できない感じ。
 伯爵も不器用というよりは、ただ影が薄いだけというか。

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