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[ 読書/BL小説 ]

剛しいら『愛玩人形』

 人形作家で人とかかわるのが苦手なぼっちゃんが、フランス人に押せ押せな感じで口説かれまして。

 キャラがどっちも微妙に魅力を感じられなかった気がした。
 攻めは、暑苦しいフランス人なのだけれど、受けに入れ込んだ理由が、古きよき日本の若衆のようで自分の理想、ってことだったので、なんだか受け自身をすきなわけじゃないんじゃないの?という感がちょっとあった。自分の別邸に受けの部屋を模した部屋をつくるとかの行動も、基本的には相手の意志無視なわけだし。受けとのことはそれまでのゲーム的な恋愛とは違うのだというような描写はあったし、思いが通じた後も受けへの愛情はしっかり示されてはいたけれど、関係がおちついてもそのテンションでいられるのかなあ、とも思う。過去の恋愛の状況をかんがみても、なんとなく将来的に浮気とかしそうな。でも多少アクティブになってもこの受けはやっぱり不思議ちゃんだろうから、余所見しているヒマはないのかもしれない(笑。

 受けのほうも、なんで攻めに惹かれたのかよくわからなかった。イケメンにくどかれた、というだけだった感じ…(笑。あとあとの方であかされる運命の設定はよかったので、それをもっと前面に出してちょっとファンタジーっぽい感じにしても面白かったのではと思う。自作の人形との関わり方とかも絡められそうな気もするし。でも性格とかは基本受身だし、攻めには惹かれてく理由付けが弱く感じられるしで、ちょっとキャラ自体は印象薄かった気がした。

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