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[ 読書/BL小説 ]

崎谷はるひ『目を閉じればいつかの海』

 これは、どこかのオススメで見たタイトルだなあと思って購入。
 これまた攻めのために身をひく受け設定。思ったんだけど、この設定は攻めが完璧エリートってのも同時開催なわけだね。んで、そんな攻めの素晴らしい人生の汚点になりたくないわ、ということで受けが身を引くというのが黄金パターンか。あと、受けに振られた攻めが結婚している設定も同時開催されること多いね。なんかそのあたりをどうヘタレ展開にしないでクリアするかってのは、この超ベタ設定においては作家の腕の見せ所の一つだね。この設定ではたぶん何をどう書いてもミエミエなので、どうカタルシスを産んで、かつスマートに、多少の意外性をもたせつつ語るか、というのがポインツかと。

 その辺りはたぶん及第点以上なんではと思いつつ、ただ、、ええと、あんまりまだBL小説読んだことないのでわかんないんだけど、そんなわけで全体的によかったと思う。
 勿論いくつか難点もありつつ。特に受け、な、なんか、ページが進むごとに頭のいたい子ちゃんになってきたような…?最初の辺りは落着いた受けだなーと思ってたのなあ(笑。たぶん●●シーンとか攻めの前では子どもっぽくなってしまう言葉遣いが遺憾のだろうと思うが…最初の●●シーンはまじでどうしようかと思った…何が起こってしまうのだろうかとハラハラしたよ…。●●はビミョウなのが多かった気もするなあ…うーん、しかしもう少しサンプル数あつめないと、なんとも言えない。今のところこの作家の●●はあんまり好きではない。

 あと、登場人物が多くて、ほんとにこれだけの人数が必要なのかとか、妙にお店の話しが多いけど何だったのか、とか、別にいいけど気になった。と思ったら、シリーズ化しているのか。
 高校時代の朴念仁攻めには非常に萌えた。電車の場面とかよい。

 そうそう、攻めのために身を引く受け設定は、数年単位でのブランクも抱き合わせっぽいから、そのあたりの微妙なさじ加減も必要ですな。

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