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[ 読書/BL小説 ]

凪良ゆう『落花流水』

 高校の時に好きだった教生と、ピンサロ店員として再会した攻め。彼は婚約者の妹が借金返済のためにピンサロで働かせられそうになったのをとめに来たそうで、攻めは、受けの身体をカタに借金をなんとかしてやるとかゆって云々。

 …という梗概で、強引そうな攻めとか婚約してる受けとか、あんまし今の気分じゃないかもなあ…と思ってちょっと迷っていたのですが、読んでみたら純情一途攻めの痛くかわゆいお話でした。

 攻めは受けのために、ピンサロとかかわりのあるヤクザの対立組織でヤバいバイトをして借金返そうとするわ、受けには内緒にしてるわ、結局ケガだらけのヤバい橋わたりまくりのたいへんなことに。高校の頃から、母子家庭の母が男に入れあげてたりなんだりで、かわいそうで健気でがんばりやな攻め…なんか受けみたいな評言ばっかり?(笑、でもそんな、すごくステキ攻めなのです。
 受けはもうちょっと攻めのこと気づこうよ~とか、高校で攻めから逃げたのは事情があったとしてもズルいよ~とか思ってしまったものの、最後にはいろいろふっきって来たので、よかったね、攻めも受けもね。ただ情報が少ないこともあって、攻めがそんな身体をはるほどの魅力がはたしてあるのか…?と、多少おもわされてしまった。

 オチについては、あとがき&本文中で既に触れられていたように、辛い生活の中で愛がすりきれてしまうんじゃ…?と思わされるちょっと不安なラストだったので、後日談があってよかった。でもその担保が九条というのが…(笑、ふたりを追ってるヤクザの顛末があれだし、(主人公CPがではなくテクストが)九条に負担かけすぎというか、ちょっと九条に肩入れしたくなってしまう。まあ、他に担保になれる人も設定もないのだけれど。
 そんなキャンディ好きの九条と、攻めに似ているという恋人のスピンオフも楽しみv

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