"読書/BL小説"のアーカイブへ


[ 読書/BL小説 ]

いつき朔夜『初恋ドレッサージュ』

 馬術部の田舎系素朴受けは、学外で乗馬している医学部のお金持ち王子様にからかわれてばかりなのですが、どうやらツンデレちゃんらしくて云々。

 うーん。最初のあたりは、ツンツン攻めがかわいくていいなと思っていたのだけれど…。

 受けはちょっと素朴さ普通さが鼻につく感じ。たとえば攻めが競技会で馬に鞭入れるのに反発するとか、なんか考え浅い。あと攻めを部活の客寄せにつかって、新入生に攻めを部員だと勘違いさせたことに気づいて自己嫌悪とか、なんか、空気読めない天然素朴青年ですてへぺろ、って感じで…要するに、作者のキャラづくりがつたないってことなのかなあと思う。純朴キャラの説明と描写がスムーズでないし、あざといし、うまくいってない感じなのかなあ。
 同じことが攻めにも言えて、受けにたいしてブルータスお前もか、みたいになるとことか、なんかわざとらしいしありきたりな展開とキャラだなあ、と思ってしまって、そのあたりから流し読みになってしまった。

 この作家さんは、キャラクターの魅力がいまひとつ足りてない感じかしばしばする。作家さん自身がキャラにぜんぜん萌えてないだろうなって感じがするし、キャラを記号的に設定して(田舎出身、空気よめない、普通の子、とか)、そのキャラをお話と展開のために動かしちゃってるのが見えてしまっている感じ。

with Ajax Amazon

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mayoiga.s6.xrea.com/x/mt-tb.cgi/2662

with Ajax Amazon