高岡ミズミ『人類学者は骨で愛を語る』
元刑事の探偵は、数年前に行方不明になった息子を捜して欲しいという依頼をうける。そんな折、その少年がかかわっていた教会の裏山で白骨死体がみつかり、その調査の途中で若く美しく優秀な人類学の準教授と出会う。骨が大好きで天然変わり者の準教授は、男らしい探偵にどきどき、恋をしてしまったと気づき云々。
こういう設定の話のご多分に漏れず、事件にまつわる話のパートが結構長いのだが、つまんなくはないけどちょっと冗長でいまいちだった。どんでんがえし的な面白さをねらったんだろうなと思うのだが、それが冗長さにつながってしまっているというか。
恋愛話としては、特に可もなく不可もなく。天然純粋な人類学者が直球アンド意図しない変化球で恋に頑張るのはカワイイのだが、書き方が若干あざとくも感じた。探偵はカワイイ人類学者にタジタジなヘタレ。
なんか恩師の教授とか意味ありげあったけどあんまし活躍しなかった気がするし、シリーズ化するのかなという気も。