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[ 読書/BL小説 ]

いとう由貴『危うい秘め事』

 傲慢医者と美形メガネ弁護士の友人CPと、つねづね複数人での適当な遊びを楽しんでいた若き美形会社社長は、地味な書店員に親切にされて惚れてしまい、食事にさそうことすらできないピュアっぷりだったのですが、くだんの友人CPときたら書店員をさらってお膳立て、社長はその痴態と彼が自分を覚えていなかったことにカッとなってしまってそんなこんな、監禁陵辱のうえ自分を受け入れろと無理強いするのだけれど、云々。

 お話自体は、後半までわりとすんなりとした筋で、ちょっと物足りない感じもあった。攻めは非道なばっかりで、受けはどう受け入れるんだ…と心配しつつ、しかし受けもそんなに魅力的なキャラでもないので、さらさら読んでたのですが。
 しかし、このオチは…まあありきたりとは言わないけれどそれほどには意外でもないし、そこにいたる受けの感情や反応はもうちょっと丁寧に描いて欲しかったなあという気もしたのだけれど、でも面白かった(笑

 攻めは非道なばっかりで、まあちょっと狂的なとこはよかったけど、でもなかなか好きになれなかったんだけど、しかしおしまいまで読んで改めて考えてみると、やっぱりこのひとが一番の被害者だよなあ…(笑。受けをさらって一連の非道のきっかけをつくったのも脇CPなわけだし。
 受けは上述のように、もう少し末尾の変化を丁寧に描いてほしかったなあ。
 脇CP二人は、なんか…いいんだけど、なんか、機能っぽいというか、正直にいうとこの二人はお道具みたいな印象で…(笑。

 や、しかし、この後どうなるんだろうー?ちょっと後日談読みたい感じ。もうちょっとくらい攻めは幸せでもいいと思うし、それが受けの幸せにもつながるんだろうと思うし…。
 しかし、絵は残念だった…。

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