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[ 読書/BL小説 ]

五百香ノエル『運命はすべて、なるようになる』上、下

 面白かった!!これあらすじ読んで気になってて、でも上下分冊だし下巻が一月後に出るんなら下が出てから読もう、と思っていたのだけれど、がまんできずに十日ほど前に上巻を読んでしまって、下の発売をかなり待ちわびていたのですvというわけで、読み終わったばかりなのです。
 ネタバレ部分はいちおう白字にしますが、出来ればぜひ、白字部分をご覧になる前に、作品そのものをご覧くださいv(でもわりと作品本体でバレバレだし、あんまり白抜きの意味がないかもですが)

 幼い頃香港マフィアに売られ、高級男娼となった瑛輝=受けは、テニス界の王者ワーグナー=攻めに憧れて、女衒やパトロンの協力をとりつけてテニスプレイヤーに成長する。やっと憧れのワーグナーと対戦するも、天邪鬼なこともあってわざと露悪的にふるまってしまう受け。攻めも愛弟子ニコルが受けに憧れていたこともあり、わりと受けを気にかけていたのだが、会ってみれば男娼で性格もあんななので、カトリックで人格的にも高潔な攻めは、受けを見るのもイヤになってしまい、云々。
 …と、妻帯者でもある攻めがどう受けを受け入れるのかしら?と思っていたところで、かなり早い段階で実は攻めは攻めではありませんよ!本命はあのひとですよ!と知らされ、それだけならまだしも、ワーグナーも当て馬でもなんでもなく攻め1ですよ!ということにさらに驚かされるという、それ(=CP)だけとってみてもまさにこのタイトルがピッタリな怒涛の展開(もちろんおはなしそのものもタイトルどおりで怒涛の展開なのだけれど)だったのでございます。

 とはいえ、上巻は、結構要忍耐。受けが恋に気づくまで、パトロンとべったりの生活描写とか、ワーグナーにつきまといみたいになってみたりだとか、展開がまどろこしいし、受けはどんどん精神不安定になるし、攻めが受けを拒絶しまくりだしで受けが痛々しい。最後の展開はあれ!そうなるの!とびっくりで、こうなってしまうと攻めはどうなっちゃうの…?と心配になる(作者も下巻あとがきで触れてらしたように、ワーグナーに感情移入して読んでしまうので、攻め2に感情移入できるのかしらと心配になる。

 そんなわけで下巻どうなっちゃうのかな、ほんとにワーグナーは攻めじゃなくって、この後攻め2がメインになるのか、だとしたら下巻ってどう展開したら面白くなるんだろう…とかあれこれ思いつつ発売を待っていたのだけれど、下巻の裏表紙梗概を見た段階でなるほどそう来たか!と理解=萌えて(笑、しかも読み始めてみると、梗概ではよくわからんかった攻めの行動の理由がもうとってもけなげでかわいそうで、とにかく萌えるのです。
 そう考えると、上巻は面白かったけれどわりと淡々と読めて、下巻はかなり感情移入(主に攻めに)しつつ勢いづいて読んだ感じだったかも。

 まあそんなわけで、攻めはすごくかわいくて、いちおう王者になるんだけれど、王者になりきれなくて、でも彼はワーグナーではないからそれでいいんだと思う。最後の試合の結果が納得だった。あんまりけなげかわゆいので、受けと一緒にいてもとても百合的なんだけれど(笑
 受けは全体の三分の一くらい精神状態がおかしくて、三分の一くらいgdgdで、最後わりと突然大人になってしまったというか解脱した感じだった(笑。いいんだけど。あんまり好きとか嫌いとかいう対象ではない感じだった。
 ワーグナーは帝王らしく、それでいてとても人間らしかった。しかし、いろんな意味でワーグナーの妻ダフネはよくできすぎている(笑、けれど、完璧なワーグナーのパートナーだしいいのかもしれない。
 受けパトロンたちは、上巻を読んだときにはアメリカ人の描写がちょっと長すぎる気がして、他の三人ももうちょっと描写があってもいいんではないかと思ったけれど、下巻でも役割があったので納得した。アメリカ人パトロンは、受け視点と攻め視点では結構意味合いが違ってたし、多義的な感じだった。
 劉大人はわりとありがちなキャラなので特に感想はないけれど、クラークは…もうちょっとおいしい場面があってもよかったのでは…(笑。ラストあたりでもうちょっと出てきてほしかった。

 末尾はもうちょっと書いて欲しかった…ものたりない!もっとイチャイチャしてほしいし、攻めももう浮気はしないと言っといてほしい(笑、しなさそうだけど。というか、かなり攻めが気の毒だったので、攻め視点でのカタルシスがもうちょっとあったらよかった気がする。
 あと少女の話は必要だったのかなー?ちょっとわからんかった。失ったものを取り戻すってことなんだろうけれど。

 なにはともあれ、面白かったですv分量もたっぷりあって、楽しめましたv

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