橘かおる『その唇に誓いの言葉を』
謎のエグゼ×社長次男。
妾腹の子で父は見ないふり・兄は憎悪丸出しという環境の実家・会社では目立たぬようにひっそり生きている受けは夜の街では奔放に遊んでおり、謎のエグゼと出会い一晩をすごす。攻めの策略で会社に敵対的買収がしかけられたりなんだりで、父兄に人身御供にされそうになり、家を出て自活しつつ、攻めに口説かれる受け、とか。
とくに最初の方、攻めは言動に一貫性がなく感情移入できない。受けも奔放さとか実は真面目で堅実っぽいとことか実家での猫かぶりとかなんだかまとまりがなく、冒頭と後半ではちぐはぐな印象。感情面とか恋愛面ではあんまり面白みがないし、テクニカルな筋で読ませるタイプのお話だと思うのだけれど、その筋も凡庸でしかしなめらかに展開せず、全体的にイマイチだった。