"読書/BL小説"のアーカイブへ


[ 読書/BL小説 ]

遠野春日『背徳は蜜のように』

 家具会社(だっけ?)の長男社長は、不況にあえぎながらも義母連れ子の義弟とふたりで、父がのこした会社の命運をかけてがんばってる。義弟のとりつけてきた融資話のために、銀行の担当者に会いに行ったら相手は高校の先輩で、昔から狙ってたとか言われて身体を要求される。義弟は知っていたっていうか、そもそもこれって義弟のワナでした。義弟は兄が手に入らないならいっそエリート先輩に汚して欲しいとか思いつめてまして、結局兄は義弟の目の前で銀行員のものに…!

 …すごいあらすじだなあ(笑
 さすがBL、そこにしびれあこがれたりもします(わりと冷静に、笑
 えげつない話ですが、初回(物語内の、ではなくテクスト上での)が公式CP(この話では弟×兄)ではないというのは、BLならではというか流石に少女漫画とかでは出来ないのではなかろうか。

 そんなわけで(?)義弟も兄も悩みまくりのすれ違いで、その意味では王道でしたね。面白かったです。
 難を言えば、兄の気持ちの気付きがやや唐突(それまでのフリがつながっていかない感じ)なのと、あて馬先輩がイケメンすぎるのが…(笑。義弟はなんというか、言葉遣いとかでがさつな印象になってしまってるので、余計落差がめだちます。

 この作家の新刊は最近よくはずれていたので、今回は面白かったと思っていたら、このお話は昔の作品の再刊文庫化なのね…。うーん、複雑な気分です。

with Ajax Amazon

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mayoiga.s6.xrea.com/x/mt-tb.cgi/1216

with Ajax Amazon