桂生青依『恋々と情熱のフーガ』
ドラマチックなタイトルにはひかれたものの、自分をふった男に会いたい旨のメールをおくったら、姓名ともに同音の名をもつ別人に偶然メールをおくってしまう…という梗概に微妙な気持ちになり、どうしようかなあと思ってはいたのですが、結局読んでみた。
しかし…、ドラマチックなタイトルとトンチキな始まり方には良くも悪くも似合わぬ、平凡というか凡庸なお話でございましたよ。
受けは今までは相手にあわせてばかりだったのが、攻めにはもう最初からこんなんなので自然体でつきあえるなあと思ってしだいにラブへ。
受け元カレはきれいになってく受けに未練執着ついには事件を起こす当て馬っぷり。
攻めは偽装結婚離婚の過去あり、チャラいようで包容力のある、なんかまあふつうの攻めですな。
自然体になっていく受け、というのは描写的にワガママ受けと紙一重になってしまうのではないかと時々思うのです。