海野幸『愛の言葉は花言葉』
この作者のPNは…テニスのベイビーちゃんからとったのか…?そうだとしたらちょっとイタタだし、ベイビーちゃんを知らなかったのだとしたらうかつすぎるのでは…。
ヤクザ×花屋バイト。
歌舞伎町で入れ食い状態のイケメンヤクザ、豪奢な花束に花言葉をそえて口説けば誰しもおちる。そんなヤクザにはなみずきをあげたせい(はなみずきの花言葉は、私の思いを受け取って)で誤解され抱かれてしまった花屋店員。教育学部在籍で小学校のせんせい志望かつヤクザに惚れてしまったため、常識知らずで節操なしなヤクザを教育しはじめ云々。
こんな面白げな設定に展開で、なんでこんな薄味なのか。
バイトがヤクザに惚れるのが唐突すぎ。もうちょっと普段の花屋でのやりとりを描写してから展開させればいいのに。あと「教育」って視点が面白いのに、あんまり活きてない。
ヤクザはよい。描写がうすいが、家を花だらけにしてたあたりはとてもかわいくてインパクトがある。
竜堂とかの脇キャラは、この短いお話には余分な気がする。
全般に、ヤクザを教育というモチーフ、花言葉というポイント、脇キャラでつくろうとしてる奥行きが、それぞれ描写不足で物足りなくなってしまってる印象。P数が少ないのだから、もうちょっとポイントを絞って欲しい。もしくは、もっと長いPをとって、それぞれ丁寧に書いて欲しい。あー勿体無い。
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パール文庫は薄くてお手軽でいいのだが、内容も薄いものばかりだ。内容が薄いのは、Pが薄いせいだけではないはずなので、勿体無い。設定は面白げなものが多いのになあ。