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[ 読書/BL小説 ]

南野十好『隣り合わせの純情』

 家具メーカの長男×血の繋がらない弟。
 メーカ社長家で、社長妻のなきあと子どもの面倒をみてた→後妻になった母について、社長家で育った受け。しかし親切な兄である攻めにいけない感情をもってしまってぎくしゃくし、籍にはいることをこばんで兄にいぶかしまれて更にぎくしゃく。会社で兄の秘書として働く中、イタリア人家具職人に出会ってモーションかけられたことが兄の逆鱗に触れてタンホイザー。

 なんか受けは受けでうじうじしてるし勝手に考え込んで、そのくせ人の気持ちに鈍感で、ある意味少女漫画やBLによくいるタイプの主人公ともいえるのだがやはりイライラする。
 攻めも内心が書かれてなくても書かれてみても結構自分勝手で、やさしさとか包容力とかそういうのはないならないでいいんだが、ありそうに書かれてて実はない、となると単なる魅力に欠ける攻めになってしまう。
 アテウマのイタリア人もただやさしいだけって感じであんまし魅力が無い。
 そんな感じで、悪い意味でBLテンプレなキャラたちって印象だった。
 ちなみに脇キャラも、受けにべったりな妹ももうちょっとかわいくてもいいだろうって感じで、妹にベタ甘なメーカ社長も甘いだけで優柔な印象だし、母はいるんだかいないんだかという感じ。

 展開も面白みはなく、というかテンプレ展開なので先は見えてるし、その見え透いた展開を上記のような感情移入できないキャラたちが進めていくのでどうにもしんどい。途中から流し読みしてしまった。

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