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[ 読書/BL小説 ]

樹生かなめ『猫から始まる恋もある』

 タイトルから、通い猫の共有から始まる恋の話か?と思ったら、受けが猫になっちゃって、しかも彼氏は猫嫌いで、いけすかない同僚の世話になっちゃうという三角関係と、ツボはいりまくりの設定だったので、初読作家だったけれどあまり迷わず購入。
 面白かったけど、ちょっと欲求不満というか、でもやっぱりツボ設定なので面白かった(笑

 彼氏があまりに下司だったのが意外で、ちょっとあざとくもあったけれど、でも落窪ものとしては楽しめた…落窪なのは攻めですが!(笑。受けがずっとすきだったのに言えなくて、しかもなんでか嫌われているし、あげく受けを先輩に横取りされて、猫化した受けが失踪したと思い込んで受けの猫を大事にする、という攻めが、とてもかわいそうでせつなくていい。特に前半はせつな攻めの暴露話が多くて面白かった。猫の見合いに本気な攻めとかもかわいくてよい。
 受けは普通の元気な受けっこで、キャラとしてはあまり面白みはないのだけれど、猫なのでよい(よくわからないけど。
 ちょっとあっさりしすぎてるとことか、ときどき妙なテンポになって飛んだりする会話とか、なんだか書き方がシュールな印象があった。攻めの見合い話の決着のつけかたとか、特に後半は展開もふくめてなんか乱暴だし…いいけどね。

 受けが猫になっちゃったのは血筋のせいってことで、お兄さんとか出てきて、最初は拍子抜けしたけどキャラがへんというか描写がへんな感じで面白かった。何百年も生きて枯れちゃってて、でも受け大好きなところろか。

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