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[ 読書/BL小説 ]

榊花月『秘書が花嫁』

 最近身の周りにツンデレが多くて疲れる。しかしツンデレだ、と思ってしまえばちょっと気が楽になるので、他者の記号化の危険性をわかった上で、でもそう思ってしまうのが得策だと思う。

 タイトルが潔いクセして内容は思い切りが悪いというか、正直わりかしグダグダ。
 何だ花嫁って。ブライダルサロンが舞台で、受けが花嫁の身代わりするだけじゃんか…いや、するだけってのも変か。でもその二点のポイントがお話にぜんぜん活きてないんだよね。だからお話全体をみたときに、タイトルにも違和感があるのだと思う。

 攻めは飄々としたイケメン社長で、女遊びもしょっちゅうで、真面目堅物と言われてる受け秘書は、そんな社長にちょっと心がいたみつつお世話してる感じ。そんなある日、大手ホテルグループが会社を買収しようとして云々。

 受けが堅物っていわれてて自分はつまらない人間だと思ってへこむのはいいんだが、しかし堅物秘書ならぴしっとしててほしい。敵対的買収にたいするお色気作戦、なんだあれは!それでどうにかなると思ったのか!しかしそれに乗る敵のアテウマ社長もどうかと思う!っていうか、仕事っぷりはみんなあんまりなので、それも萎える…。
 アテウマ社長はアテウマっていうか予備(笑)の攻めなら、もうちょっと魅力的に書いて受けが心ゆれてくれないと、ただの脇キャラじゃないか。ほんとただのアテウマなだけで攻めにやられちゃってちょうカッコワルイし、表紙絵に入ってるのも無駄な感じ。
 ていうか、攻めも全然魅力ないしなあ。仕事ができるようにも感じられなかったし、そもそもなんで受けを好きになったのか、受けじゃないけど態度からは全然わからなかったよ。

 なんかキャラもそれぞれにいまいちで、そういえばブライダルサロンでしたねって感じで、展開もあまり練られてなくて、もうちょっと全体の構成を考えてほしいなあと思った。
 あと、「相手は首をちょっと目を細めた」という脱字はしばらく考えてしまった。

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 もきー。クソ忙しい中時間つくって読んだ本がいまいちだとすごく腹立たしい。
 しかし疲れてるので、木原音瀬とか読むだけの体力は残っていないのです。フラジールもナウヒアも積んでるよ。
 あーもう、ライトで楽に読めて面白いBLに出会いたいのよ。

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