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[ 読書/BL小説 ]

鳩村衣杏『やんごとなき執事の条件』

 茶道の家元の三男で、茶室づくりをしてる受けは、イギリス人貴族の依頼を受けて渡英。依頼人は唐突に家をつぐことになってしまった金融関係で働いてた元庶民の貴族で、ゲイな受けはクールな執事がもろにタイプでどうしましょう。

 誤字は多いし、描写はやや雑な印象だったのだけれど、むむむ。
 茶道と執事の仕事の描写とかにかんする説明口調がやたら多くて、いやそれは展開上仕方のない部分もあるんだけど、たとえば執事にかんするうんちくを受け視点で散々冷静に語っておきながら、受けが直情型で、執事にアホな絡み方をしたりするので、なんかちぐはぐになってしまい、最初のうちは受けがどういうキャラ設定なのかよくわからんかった。貴族とのやりとりも、受けは随分構えてたのにえ?それで納得していいの?という感じで、ちょっと頭がよさそうにみえないし残念な感じだった。
 受けのケガも、執事とのからみを増やすためには必要だったんだろうけど、茶会とかで受けがあまり活躍できないし、なんかもったいなかった…。や、作庭を仕事に選んだ、というのはわかるんだけど、でも茶道もきっちり披露してもいいじゃないか(笑。

 執事は途中でなんとなく意図はわかったのだけれど、ラストの豹変振りが…(笑。一貫して受け視点の話だし、ナゾのままでもいいんだけど、どういうひとなのかよくわからんかった。未来も不透明で、だからよくもわるくもすごく箱庭っぽい話だなあという感じがした。

 なんだかいろいろ悪口を書いているように見えると思いますが、でも実は、結構面白かったのです(笑。なんか、思ったよりも、CPに萌えられた。というか、上記のように条件がよろしくない割には萌えた、というか。

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