木原音瀬『吸血鬼と愉快な仲間たち』3
忙しすぎて感想を書けていませんでしたが、これはよい吸血鬼。
吸血鬼は一巻が神レベルの傑作だったのですが、二巻はちょっと雑な感じなのとドラマという舞台に違和感があったのとで、面白かったけど一巻ほどには…という感じだったし、この三巻もまた例のドラマの続編で、アメリカロケということで正直あまり期待はしていなかったのですが、なかなかどうして。
冒頭、ドラマに参加したいけど、反対する暁の気持ちもわかるのでひきさがるアルが、それでもやっぱりちょっと未練があってアメリカロケなら帰省できるとつい漏らしてしまい、それに気持ちがゆれてる暁がよいです。アルが戻りたいならアメリカに返してやろうと決心しつつ、アイスクリームの異常消費をはじめる暁は、ほんとは返したくないんじゃないかと。アメリカでもアイスクリームを食べ続けているので、暁はどうやらアルに里心がつくのが不安なのかな。またなんというツンデレ。
しかし、冷凍したアルを解凍するのに電子レンジはひどいよ!!(笑。煮えちゃうっていうか、煮えてたよ。
暁が蝙蝠に話しかけてたと勘違いされるとことか、津野やリチャードやらの周囲の人々にアルと恋人同志だと勘違いされまくりなとことか、この話らしくてかわゆい。
有名監督リチャードは、暁大好きだしいろいろな意味でベタなキャラだ(笑。
吸血鬼キエフはあたりまえなんだけどなんかすごく異質だ。霧になったり、人の記憶を操作したり、ほんとに吸血鬼だ、って感じで(笑。アルへの忠告とかはちょっと怖い。このあとどう出るんだろう。
まだこのあとにアメリカ話がつづくそうなので、楽しみですv