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[ 読書/BL小説 ]

鳩村衣杏『彼の背に甘い爪痕を残し』

 翻訳エージェンシーの上司×バイト、それぞれに元ヤクザ、元有名小説家という過去をかかえている。ある事件から小説が書けなくなってしまった受けはつてでエージェンシーでバイトをはじめ、攻めにたのまれてある小説の下訳をはじめることに。

 この表紙はネタばれどうこうよりも、お話の雰囲気にぜんぜんそぐわないのが問題だと思う…そうまずい描写でもないのに、世界観をつかむのに妙に時間が掛かった。
 過去をふくめた小説家関連の展開は、ベタではあるものの面白かったけれど、攻めの元ヤクザという過去はちょっと無理くさい上になんだかあまり意味がなかったような…。描写がうすいからそう思うのかも。強烈な過去をくっつけたかっただけ、という印象だし実際そうなんだろうな。まあ、攻めの不器用さとか魅力がひきたつとは思うんだけど、もうちょっと物語の筋にからむ感じで強烈な過去を設定してたら、もっと面白かっただろうな。しかしこの話の筋にからめられる強烈な過去、ってのも難しいか。人を人とも思わない凶悪なスクープ記者、とか?(笑。しかしあれだな、ヤクザにしてもなんにしても、年齢設定に無理があるのかも。もうちょっと年がいってたら、時間の経過でヤクザがああいう男になりました、で納得できるのかもと思う。

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