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[ 読書/BL小説 ]

あすか『桃色砂漠』

 まあ、うん、そうね、たいがいあたしも恥知らずだとは思うんだけれど、一応BLの小説を買うときには、ビニールがけしてない限り、口絵(たいがいエロ絵)をカバーにはさみこんでレジに出してるんですよ。カバーがけのときに、自分が恥ずかしいというより、店員さんに悪いから。
 ↓ ももちろんそうしてレジに出したんだけど、代金を財布からだそうとしてると、なんか店員さんの動きがおかしい。よく見ると、なんかノベルスのカバー一旦はずして、紙のカバーそのサイズに折りたたんで、折った中にノベルスのカバー入れてんの。おま…なにしてんだよ、そんなことしたらカバー掛けるときに口絵が丸見えで…オイイイィィィィィィィ!と、ほんとうに言葉にしそうになりましたよ。あんなの初めて見た。このかけ方だと、読んでるときにブックカバーずり落ちてくるし…。

 それはさておき。妙なタイトルと、この作者の『ラブちぇん』がそこそこ面白かったのとで手にとったのだけれど、梗概で吹いて、即購入しました。

 DVDショップ経営の美青年受けは、アラブの王子様に口説かれて、一夜をともにしたのですが、王子様のあまりのヘタクソさにブチ切れ、そんなこんなで王子に夜の指導をするためにアラブにまねかれ云々。

 セレブ攻めでこんな穴設定は斬新ですね(笑。アホなコメディ(褒め言葉)で、キャラも展開もいろいろ盛りだくさんで、なかなか面白かったです。

 王子のあれ設定は、速度だけではなくて、なんかもうちょっといろいろ改善点があったほうが展開が複雑になってよかったような気もする。受けも言っていたように、個人差もあるだろうし、途中から攻めがヘタ設定がうやむやになってたというか進捗状況がよくわからなくなってしまってた気がした。
 あと、王子はそれ以外の点では何もかもに恵まれてるので、のんびりどっしり構えているのでカッコ悪くはならずに済んでいるのだろうけれど、もうちょっとくらいあたふたしてもよかったかも。その点についてではなくて、受け周囲への嫉妬とかでもうちょっとあたふたしてほしかった。や、嫉妬はしてるんだけどね。あと意外と腹黒、というか計画ねりねりなのはよかった。

 受けはさっぱりした性格と、あと最初からそういう指導のために腹決めてきてるので、王子の○○というのをしてみたい、などのお願いに気前よく応えるとこが、受けとして斬新でとってもよかった。パーティのために女物ドレス贈られて驚いても、まあせっかくだしそれもいっか、とすぐに納得して着替え始めるし、話が早くていい(笑。でも仕事のことや倫理上のことなどでは、譲れないことをきっちり守ろうとしたりもするし、なかなか魅力的な受けだった。攻めのことを誤解したりつっぱねたりするとことか、お話の都合上という感じでちょっといまいちな部分もあるにはあったけれど、ラストシーンとかでもまあいっか、って感じで、でもそれがよかった(笑。

 周囲のキャラもいい。なんか妙に人数多かったけど。
 王子の兄の絶倫変人科学者は、妙に濃いキャラだけれど、もしかしてスピンオフ狙いなのだろうか…一体どんなキャラなら相手ならつとまるだろうか…今回出てきてた中では、受けのDVD店のバイトか、王子従者くらい…?しかし、この兄はいまいち心情がわからんかった。面白かったけど。
 王子の従者が受けに襲われそうになるのがおかしかった。
 王子の両親も、特に父親は人形収集癖とかなんか無駄にキャラ立ってて面白かった。
 受け元彼はちょっと心情がわかりづらかったなあ。悪いヤツなのか、それだけでもないのか…まあ、受けが好きだったと言ってたし、いいところもあるんだろう…、と。

 …はッ。もしかして、受け元彼×王子兄か!?…それも、いいかも。かみあわなさそうで。

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