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[ 読書/BL小説 ]

甫刈はるひ『鎌倉茶寮恋物語』

 和食店の板前見習い兼相続人(予定)×そこに融資してる銀行から派遣されてきた支配人。
 祖父が板長の叔父をさしおいて和食店をつがせようとしてることに反発して家出したら祖父が亡くなってしまい、落ち込んでいるところに優しくしてくれた受け。その後も偶然再会したものの、もう会うこともないだろうと思っていた受けは支配人として店に現れて云々。

 作者の処女作でしょうか。いろいろと難があった…。
 直情型っぽい叔父兼板前、あっけらかんとしたその弟子、叔父の元妻と妙にキャラが多く、どのキャラも描写が足りないし筋にたいする役割も不明確で散漫な印象。なんで祖父が叔父に店をつがせようとしなかったのかとか、よくわからないままだし。主人公二人もなんかよくわかんない。特に受けの心理面はよくわからない。
 文体もなんだかあわない…というか、巧くない。話があっちこっちとぶし、会話の途中でもとぶので読みづらい。後半は特にポエム的で、展開がわかりづらい上に酩酊してるかのようなふんいき文体で読んでてしんどい。『不機嫌なピアニスト』もちょっとそんな感じはあったので、元々そういう文体の人なんだろうな。

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