椎崎夕『きみの背中を見ている』
これも結構前に(四月ごろか)読んでいたのをすっかり忘れていたのでした。
惚れてたノンケの結婚式のあとでゆきずりの男と寝てしまった受け、はノンケの弟と同居することになりました。
まあ弟の正体は無論それなわけですが、妙によくできた働き者で親切な弟は出来すぎだなあと思った。
あと、受けが二次会に行く途中でコンタクトを片方なくして服もぐしゃぐしゃになって適当にスーツかってなぜか髪もそめられたりなんかして、別人みたいな外見になっていた、とかいうエピソードはわたしの地雷であった。別人みたいになってた、って展開にはなんだかとっても無理を感じるのだ。
なんだかこの作家は、語り口が妙に丁寧というか、エピソードもいっこいっこ丁寧ーに積み上げていく感じだなあと思った。饒舌とも過剰とも違う、丁寧に積んでいく、という印象。それがいいのかどうかはまだわからないけれど。あ、そういう印象は、二段組だったせいもあるのかも。
あとあさとえいりの絵はやはりあまり好きではない気がしてきた。